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バベル

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作家
福田和代
出版社
文藝春秋
発売日
2014-03-25
ISBN
9784163900407
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バベル / 感想・レビュー

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みっちゃん

言語機能が破壊され、意思の疎通が不可能に!恐ろしい後遺症から「バベル」と呼ばれる新型脳炎が蔓延する日本。「あのこと」を境に「before」と「after」の章が交互に示される。徐々に明らかになる日本人という「種を保存」するタワーの存在、強制鎖国から脱する為に政府が進める恐ろしい謀略!怒涛の終盤を越えて「そうなんだ!」と驚き、胸のわだかまりが消えていくラスト。只のパンデミックに留まらない、人の弱さと強さを描き切った力作だと思う。

2014/04/28

モルク

急激な発熱により意識を失い鼻や耳から出血し、回復しても大半は言語に障害をもってしまう新型ウィルス「バベル」。日本政府は感染者と非感染者を隔離する「長城」を建設、そこに将来有望な子だけをノアの方舟如く「タワー」に隔離する。そしてインフルエンザウィルスを使った新たな計画が…。ウィルスバンデミックものであるが、後半はドンパチもののドタバタに。今現在のコロナの状況を考えると、単に収束を願うのみ。

2020/04/16

Yuna Ioki☆

637-246-8 福田和代作品初読み。タイムリーにエボラ出血熱の流行の最中に図書館から予約がまわってきた(笑)どんなウイルスであろうと感染=発症ではない。ウイルスは変化していくので、封じ込めは難しいですよね。ウイルスに冒されていなくても美しい本来の日本語や伝統的技術や精神が破壊されつつある日本を憂う作品になっている。

2014/08/10

Yunemo

パンデミックに関する書籍は多いけど、本作品は特異的。言語を破壊するという、あまり考えてもいなかった素材。前半、緊張感がひしひしと伝わってくるのですが、なんとなく、後半からエンディングにかけて薄まってしまっているとの感じが拭いきれません。何なんでしょう。言語による影響が35%ですって。ノンバーバルコミュニケーションが65%、ここに精神感応という分野が入ってくる。基本的な命題はここのはずなのですが。エンディングにいくまで活かされていない。ここに若干の物足りなさ。そうは言っても、十分に堪能させていただきました。

2014/05/18

ゆみねこ

ある日日本を襲った恐ろしいウィルス「バベル」。脳炎を起こし死に至ったり、治っても言語に障害が残る。ウィルス感染者の増大を恐れた政府は、感染者と非感染者を長城で住み分けをさせてしまう。実際にパンデミックが起こった時に国家はどんな対応を取るべきなのか?とても興味深く読みました。面白かったです。

2014/06/12

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