風のベーコンサンド 高原カフェ日誌
風のベーコンサンド 高原カフェ日誌 / 感想・レビュー
星落秋風五丈原
登場する料理は全て実際に作ったものとか。読んでるうちからおいしそう。地産地消、ヒロインの再生、多分美ヶ原高原あたりがモデルの四季一巡りの間にカフェで起こった出来事が描かれる。ラストまで引きずる謎もあるのでドラマ向きだと思います。
2015/01/18
紅はこべ
ほとんど会話とレシピでできている小説。ハードな柴田さんのソフトな面も出ている。「田中さん」の正体は読者には早くからバレバレだけどね。小枝やあおぞらベーカリーの選択は人生の厳しさを突きつけてもいるが。でも基本的に柴田さんにしては甘いかな。
2015/08/22
ちはや@灯れ松明の火
百合の花咲く高原を走る風が背中を押す。手放した都会での結婚生活とたった独りで向き合っていくこの先の日々、ここでしか食べられないベーコンサンドが吹き払う不安の雲。届かなかった気持ちも思い上がりがはね返った傷も夕立が洗い流してくれる。懐深い土地が育んだ野菜と果物、土地を友として生きる人が作るパンやバターやソーセージ、過酷と豊穣は紙一重。綺麗事だけでは暮らしていけないけれど、夢を手放してしまったら生きてはいけない。このいとおしい高原に根を張ろう。季節がめぐりふたたび花は咲き乱れ、風が幸せになろうと笑いかける。
2015/07/24
積読亭くま吉(●´(エ)`●)
★★★★✩元より好きな作家で、シリーズ制覇してる作品もいくつかあり、私にとってはお馴染みさん♪ただ…最近新作を積極的に手にする事は有りませんでした。面白いンだけど、好きなんだけど…何か物足りなく、しかし平均点は軽々越える。後回しにしても惜しく無い作家(失礼な事言いますよねぇ汗)先日「和菓子のアンソロジー」に収録されている『融雪』を読んだ時、あまりの肌馴染みの良さに、一旦最初のページに戻って読み直すほど驚きました。本の数ミリ作風が変わった。今まで有った「既製品」の感じが抜けて→
2015/05/01
冴子
都会からやってきて高原に構えたカフェ。のんびりした話かと思ったら、そこはそれさすが柴田作品。一筋縄ではいかない。 モラハラ夫との辛い過去。それを乗り越えて開いたカフェは、地元密着と丁寧な思いがたくさん詰まった素敵なお店。こんな単純なベーコンサンドは、パンとベーコンが素晴らしくおいしいからこそできるのかな~ 家庭で家族に作るおいしい料理と、カフェで見栄えよく客に出される料理とは根本から違うのね。 リリーフィールドホテルの話も、嫌味なく素晴らしい。 忘れられない一冊になりそうな気がします。
2015/05/28
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