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ナイルパーチの女子会

ナイルパーチの女子会

ナイルパーチの女子会

作家
柚木麻子
出版社
文藝春秋
発売日
2015-03-28
ISBN
9784163902296
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ナイルパーチの女子会 / 感想・レビュー

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starbro

柚木麻子は新作が待ち遠しい作家の一人です。表紙、女子会というタイトルから何時ものパターンと思いきや、獰猛なナイルパーチの如くホラーな小説でした。柚木麻子の新境地でしょうか?それとも今回だけ桐野夏生グロテスクが憑依したのでしょうか?次回作がどんな雰囲気の小説になるのか楽しみです!

2015/04/06

遥かなる想い

ナイルパーチという魚は 見た目からは想像もできない程の凶暴性を持つらしい。 ブログをきっかけに知り合った 栄利子と翔子。背後に潜む 女同士の「めんどくささ」と 密かに感じるいさかいの 予感が読書に適度な緊張感 を与える。 それにしても、翔子に 対する栄利子の執着心は 不気味で怖い…友達が いない女性たちの心の 叫びがひどく生々しい、 そんな物語だった。

2015/11/15

ヴェネツィア

爽やかな表紙とは裏腹になんとも切なくもやるせないお話。『BUTTER』もそうだったが、ここでも主要な登場人物は2人とも強烈なばかりの個性を横溢させている(翔子の方はそれほどでもないが)。栄利子のイメージ造型の背後には、東電OL事件の彼女が見てとれる。何と孤独な人生だったことか。一流大学を出て、一流の商社に入り、働き甲斐のある仕事もまかされて。しかし、そんなものは所詮は虚妄であるのかもしれない。彼女の希求してやまない女子の親友もまた。翔子の父親や杉下の表現など柚木麻子は男にも厳しいが、女にも全く容赦がない。

2022/03/16

風眠

どんなに言葉を尽くしても、分かり合えない人はいる。捉え方で気持ちがすれ違ってしまうことだって、ある。それは誰が悪いとかではなく、しかたのない事。女同士だけじゃない、男同士だって、男と女だってそう。違う星の人間って開き直れれば楽なのに、どこかで期待してしまうから苦しい。それでも分かり合いたいって、お互いぶつかり合った向こうに本当の友情があるんじゃない?って私は思うけど。ブログがきっかけで知り合った栄利子と翔子。つまりは「女友達がいる自分」になりたかった、そんな女の友情ってやつをブラックな視点から描いた物語。

2015/04/17

yoshida

商社に勤務する栄利子は、気取らない主婦のブログを楽しみにしていた。ブログの主である翔子と栄利子は知り合う。お互いに人との距離のとり方にギャップのある二人。二人とも大きな変化に見舞われる。ラストに救いがあるが、栄利子の変貌がまるでホラーのよう。栄利子に引き摺られて翔子も狂ったようにブログにのめり込む。そして真織の恐ろしさ。人と人の距離感がテーマと思うが、あまりにも女性のキャラが立ち過ぎていて、まるでホラー小説のようであった。それとも、ここに描かれる女性達がリアルなのか。衝撃的で一気に読んでしまった作品です。

2017/05/14

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