食べる私
食べる私 / 感想・レビュー
ユメ
平松洋子さんが、様々な分野で活躍する人たちと「食」をテーマに対話する。人が食べてきたもの、食べているものは恐ろしいまでにその人自身を物語るものだと痛感した。特に、家族との関係性は切っても切り離せない。私自身が囲んできた食卓のことを振り返り、それが今の私にどのような影響を与えているか自分なりに分析しながら(否応なしにそうさせる力を持つ本だ)、いつになくじっくり時間をかけて読んだ。「自分をいたわる手段として、食べ物がある」とは大宮エリーさんの談。これからは、自分と家族を大切にする味を自分で見つけていきたい。
2018/05/05
ドナルド@灯れ松明の火
多岐にわたる著名人との食に関わる対談集。冒頭デーブスペクターの食事に関するあまりにも明快な考え方にはビックリしたが納得もした。各人の人生と価値観が食に影響を与えているのか、食が価値観に影響を与えているのか、考えさせられる対談集である。相手から本音を引き出す平松さんはなかなか上手である。お薦め
2017/08/03
天の川
「食」は非常にパーソナルなものだ。平松さんのインタビューに答える29人の方々の「食」は千差万別。子どものころの「食」の原体験を素地に、人生を歩む中で形成された価値観がその人の中の「食」を決定しているのだと感じた。ヤン・ヨンヒさんの食にまつわる思い出は、歴史の悲劇と相まって強烈。服部文祥さんの「本来的に自分は世界で必要とされていない。そのことを理解してこそ、初めて人は日々を必死で生きることができる」という言葉が印象的だった。さて、私の「食」は…
2017/05/26
としちゃん
各界の著名人29人に、食べ物についてインタビューしたものをまとめた一冊。とは言え、インタビュアーは平松洋子さん。周到な事前準備と、絶妙な質問、語られたことに対する咀嚼力はさすがで、食を通して、その方々の人間の核心を見事に浮かび上がらせる。高橋尚子さんのストイックな食も、金子兜太さんの諦観にも似たおおらかさも、全て興味深く、最後のページまで興味は尽きず、終わってしまうのを惜しむ様に最後まで大切に読んだ。自分のこれまでの人生について、いろんなことを思い出し、考えるきっかけになった。本当に良い本でした。
2016/05/27
たんぽぽ
平松洋子さんが、いろんな分野の方々から食べ物にまつわるお話を伺う。 インタビューした相手は多岐にわたり、個性豊かで面白い。 何をどのように食べて育ったか、今なにを食べているかはその人の人生そのものだなぁ…と実感。 宇能鴻一郎氏、篠田桃紅氏は圧巻。
2016/05/14
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