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奈緒と私の楽園

奈緒と私の楽園

奈緒と私の楽園

作家
藤田宜永
出版社
文藝春秋
発売日
2017-03-24
ISBN
9784163906218
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奈緒と私の楽園 / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

久しぶりの藤田さん作品ですが、やはり読みやすさは相変わらずピカイチで、ちょっと(かなり?)ダメなくたびれた中年オヤジを書かせたら、その描写はある意味、芸術的ですらあります。藤田さん独特のエロスも随所に散りばめられ、アッという間に読了でした。世界観は賛否分かれると思いますが、やっぱり私は好きな作家さんであり、作風も魅力的です。別れた妻が一番の理解者となってるところなんかが、とてもリアリティを感じずにはいられません。読んで何かが残る作品ではないかもしれませんが、読んでいる間は間違いなく没頭し、ハマりました。

2017/10/06

starbro

藤田宜永は、新作中心に読んでいる作家です。官能小説かなと思って読み始めましたが、官能色は少な目の恋愛小説でした。帯ほどの衝撃はありません。アラフィ男は30歳前後の女性に惹かれるかも知れません。赤ちゃんプレイも流行っているのかなぁ?

2017/04/09

じいじ

 ある一時期、夢中で読んだ藤田宜永、久しぶりに新作を読んだ。これは官能小説だという人もいるが、私の括りでは中年男を描いた純愛小説だと思う。50歳、バツイチの音楽プロジューサーが主人公。ヘタレな面も見せるこの男に身を重ねて楽しんでみた。不倫人妻との逢瀬に溺れる男のもとに、29歳の純粋無垢(?)な女・奈緒が現れて佳境に…。逢うたびに心を奪われていく男。男ともだちへの嫉妬、苛立ち、焦り…動揺する男の心情描写がきめ細かく巧く書かれている。生々しすぎる性愛描写に躊躇う場面もあったが、小説として愉しめる一冊だ。

2017/06/25

タックン

氏の直木賞を受賞した(愛の領分)とかの恋愛小説を気にいってだいぶ読んでたけど最近はなぜか探偵物ばっか書いてたからご無沙汰だった。それがまた急にこんな作品書いたから読んでみた。帯ほど官能部分は少なくて一種の恋愛小説だったけど最後まで読むと何が書きたかったかよくわからん内容だったな。結局は奈緒に魅入られた50歳の塩原のみじめさだけが目立ったな。もう(愛の領分)の頃の渡辺淳一を彷彿させる作品は書けないのかなあ?

2017/05/06

あすなろ

夜な夜な読み進めていた作品。藤田文学の今考えれば晩年期に当たる作品。相変わらず昭和の男が考えるラブファンタジーという空気感が濃厚な一冊。正直、そう書いてしまえば感想はここまでなのであるが、時折こういう世界に浸りたくなるのである。

2023/11/05

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