世界で一番のクリスマス
世界で一番のクリスマス / 感想・レビュー
ナイスネイチャ
図書館本。風俗関係を営む人達の話。ホストやフィリピンパブ、産婦人科など様々な闇の部分を抉れだしてました。「吉原浄土」は病院乗っ取りが暴力団が絡んでいるとは。これが現実なら恐い話。表題の話は心暖まる内容でした。
2017/12/21
さぜん
上野界隈の風俗界で働く人々の悲喜こもごもを描く短編集。石井さんだから現場取材をした上でのフィクションなのだろう。「吉原浄土」は婦人科クリニックが堕胎から水子供養までをビジネスとする話。人はそこまでするのかと暗雲たる気持ちになる。どんな境遇でも人は生きていく。そこに光をあてる視線は優しい。石井さん、読み応えある小説を書く作家になったと思う。
2018/02/04
ちゃんみー
ノンフィクションに仕立てるのではなく、小説としてこの世界(風俗関係)にいる女性の生きづらさを綴っているって感じでした。石井光太氏の本なので手に取った本でしたが、その時は表紙の女性に気がつきませんでした。ゆまちゃんだったんだ、と気付いて始めて内容がその関係なのかとわかった次第です。
2018/03/13
スノーマン
フィクションなんだけど、作者が石井光太だと、現実にこの人たちいるんじゃないかと思えてくる。特に『吉原浄土』の凄まじさ。風俗のお仕事って身も心も本当削り取られるんだろうし、でもこの仕事をしてお金を稼ぎ生きていく糧にしてる人もいれば救われる人もいて、縁が無いというだけで自分の知らない世界という線引きだけは出来ないなと感じた。どの話も重たかったけど、最後の表題作は希望が感じられてホッとした。
2018/01/20
信兵衛
全篇を通して強く感じることは、たとえ風俗業界であろうと、そこに関わる男女は、自分の仕事として懸命に従事しているということ。 関わったことがないのでどこまで真実なのか知り様もありませんが、その過酷な状況には絶句する思いです。
2017/11/04
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