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くちなし

くちなし

くちなし

作家
彩瀬まる
出版社
文藝春秋
発売日
2017-10-26
ISBN
9784163907390
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くちなし / 感想・レビュー

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starbro

第158回直木賞候補になってから図書館に予約したので、ようやく読めました。候補作5作目(5/5)コンプリートです。彩瀬まる、初読です。昆虫的or爬虫類的な不可思議短編集、独特の世界感で興味深く読みました。オススメは表題作の『くちなし』です。内容的にも著者の年齢も直木賞というよりも、芥川賞ではないでしょうか?芥川賞候補作なら、もっと良い線まで行ったかも知れません。

2018/04/16

ウッディ

別れた愛人から左腕をもらった女に対し、夫の腕を返してもらいに来て、自分の腕を置いていく妻。そんな憎むべき女の腕を丁寧に手入れをする表題作など、残酷で妖しげな7つの短編集でした。物語の世界観や設定を理解するのに苦労した割に、それぞれの話は短く、あっさりと終わってしまうという繰り返しで、読むスピードが上がらなかった。「夢十夜」に近い雰囲気で、何かの暗喩と解釈するのか、それともSFとして設定を楽しむ物語なのか読み終わった後もわからず、少し消化不良気味でした。

2018/09/30

風眠

儚げで繊細で美しいの中に潜んでいる、残酷さ。触れたら一瞬で壊れてしまいそうだけれど、ざっくりと切り裂かれてしまいそうな感じ。この感情、この残酷さ、この官能を私は知っている。どうにもならない事に涙流して、自分勝手な感情を誰かにぶつけて、それでも、日々を何食わぬ顔で生きていかねばならない現実も知っている。本当でも嘘でもいい、愛を追いかければ苦しくて、諦めても苦しくて、波風のない人生を生きることが、こんなにも難しいなんて。ずっと見えていなかった私の中にもある歪な感情。どうしよう、今、あの人の片腕が欲しい、私は。

2019/03/25

おしゃべりメガネ

R18文学賞受賞作家の彩瀬さんによるファンタジーかつプチホラーな短編集です。フツーの話も書かれていますが、全体的にはファンタジー要素が強めでした。読んでいるうちに千早茜さんの作風とカブッているような気がして、彩瀬さん作品を読んでいる実感がちょっと弱かったです。誰が書いたかは別にして、作品全体としてはあらゆるジャンルな作風があり、飽きるコトなくスラスラと読み進めていけます。個人的には『愛のスカート』と『茄子とゴーヤ』のなんてことない平凡などこにでもあるような日常を描いた作品が彩瀬さんらしく、楽しめました。

2017/11/18

うっちー

彩瀬まる全開。特に『愛のスカート』が秀逸

2018/02/02

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