大獄 西郷青嵐賦
大獄 西郷青嵐賦 / 感想・レビュー
starbro
葉室麟は、新作中心に読んでいた(哀)作家です。葉室麟が大河ドラマで話題の西郷隆盛をどう書くか楽しみで読みました。史実に忠実で爽やかな印象です。著者は、三部作を構想していたのでしょうか?未完だと思うと、大変残念です。著者の新作は次回読む予定の『玄鳥さりて』が最後でしょうか?
2018/02/11
いつでも母さん
なんとなく『西郷像』というモノが頭にあって、あゝ、これが葉室作家の西郷なのだなぁ・・と。その先の西郷を書く予定は有ったのだろうか?叶わぬが続けて読んでみたかった。と思ったのは私だけではないだろう。どうしても時代が幕末維新なのだから背景も必要なのはわかるのだが、半分は時代の浪を被ったり被せられたりな面々の策略諜謀の話だった。島津斉彬を慕い真っ直ぐに生きる吉之助。人を動かすのは『心』と云う西郷と、友と思っていた大久保との対比もここからが面白いだろうに・・青嵐賦、もっと西郷を感じてみたかった。
2018/01/26
あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...
大河ドラマからの連想で手に取ってみました。鈴木亮平、瑛太らの熱演と重ね合わせ、8時から始まる40分のドラマを思い出しながら読み進めました。本作は吉之助が奄美大島を去るところまで。後半生への含みを残しているだけに、著者の早すぎる死が悔やまれてなりません。優しく温かみのある鹿児島弁の響きとともに、西郷へのマイブームはまだまだ続きそうです♪
2018/05/27
とん大西
正に西郷青春記。良い!気は優しくて力持ち。皆が知る愛すべき西郷。維新回天の遥か手前、正義に燃え、躍動する若き日の西郷が確かにいた。「翔ぶが如く」の哀愁の西郷とはひと味違う(本作はちょいと爽快気分)。-運命的な斉彬との出会い。いやいや運命という言葉で言い表せない程、西郷にも斉彬にとっても、そして日本にとっても出会うべくして出会った魂の深い交り。人は人を知る。そんな西郷の懊悩熱血の序章。斉彬や月照の死、安政の大獄-維新回天は遥か彼方、待ち受けるは艱難辛苦-西郷どん、チェスト!きばれや!【大河っぽく(^_^;】
2018/03/07
鉄之助
「生きて生きず、死んで死なぬ身」 西郷隆盛にとって唯一無二の主君・斉彬が急死した後、勤王僧・月照が西郷に向けて言った言葉だ。遺されたものが、何をなさねばならぬのか。今なお考えさせられる、好著だった。
2018/06/10
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