大名倒産 下
大名倒産 下 / 感想・レビュー
starbro
上・下巻、700頁完読しました。面白くなくなくはないですが、少し冗長な感じがしました。江戸幕府も末期は、制度疲労していたんでしょうね。現実に救う神はいないので、ほとんどの藩が困窮していたんだと思います。 https://twitter.com/daimyou_tousan
2019/12/29
パトラッシュ
(上巻から続く)周五郎の昭和的重さと浅田の平成的軽さの違いかもしれないが、現代の読者に合っているのは確かだ。今回も実に楽しく読めたが、唯一不満なのは短すぎたこと。同じ幕末期を扱った『一路』や『黒書院の六兵衛』はテーマが明確でストレートな展開だったが、本書は時代との関わりや小四郎の父母の話、幕閣や大商人の動きなど倍くらい面白い話が書ける素材を詰め込みながら消化不良に終わっている。大名倒産という前代未聞の企てに走った御隠居様が繁文縟礼にまみれた幕藩体制を自ら打倒せんとする大胆な叛逆者だったら一層面白かったが。
2020/01/10
やま
東照神君家康公が天下を統一してから二百六十年の長きにわたり、銭勘定に疎く、銭金を不浄のものとする武士が、まともな領地経営など出来るはずがない。越後丹生山藩三万石の代々の当主は、その結果として、借財二十五万両となり、その利息が三万両。それをまかなう収入が一万両。しかし、先代当主に捨てられて足軽に育てられた十三代当主・小四郎は、足軽の子として育てられたがために、銭金の重みを知っている。字の大きさは…小(字が薄い) 🌿続く→
2021/05/24
修一朗
七福神の方々の後押しのおかげで殿様の取り組みは都合よくするする進むけど諸事情抱えた七福神のエピソードが楽しいのでよし。板倉周防守はやはりここでも名宰相でした。財政再建の基本は倹約/視える化/殖産興業,いつの世でも同じですな。浅田さんと同じで私も飯がすすむヘビィな塩じゃけ好きですよ。ここで財政再建しながらこの数年後には御一新なんですよねぇ。。江戸末期の大名台所事情。ああ楽しかった。
2020/04/11
うののささら
江戸時代の武士って、お家のため子孫を残すことをなにより大事にしてきたんだな。先祖が代々守り続けたものを次の世代に引き継いでいく。見えざる先祖の魂に問いかけられながら平穏無事な人生を果たしていく。ただ御家の業を背負ってしまう不幸な人生もあるんだろうな。プレッシャーだね。そこには神の介在を考えてしまうんだな。久々の浅田次郎おもしろかったです。
2020/08/29
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