将棋指しの腹のうち
将棋指しの腹のうち / 感想・レビュー
修一朗
「うつ病9段」先崎先生の完全復活。棋士に纏わる抱腹絶倒モノの飯バナシだ。これでいて表に出せるエピソードだけを選んで書いたっていうんだから大したものだ。棋士たちのヤンチャ時代の話がてんこ盛り。昔のこともよく覚えているなぁと感心しきりだが,これも小さいころから年取るまでずうっと付き合いがつづく村社会の将棋界ならではだ。人間将棋に動員された奨励会員全員に高級焼肉を驕った話が,特にお気に入り。
2021/03/05
のぶ
この感想は将棋に関心のない人は、読み飛ばしてもらった方が良いかもしれない。自分はプロの将棋界の事に興味があるので、楽しく読む事ができた。東京の千駄ヶ谷に東京将棋会館という将棋好きにとっては、聖地とも言われる建物がある。その周辺にある棋士が出前を取ったり、食事や飲酒に使っているお店を柱にして、将棋指しのエピソードを集めた一冊。店の事も書いているが、世間で知られる羽生善治、藤井聡太、加藤一二三を始め、将棋界のユニークな人の裏話が面白い。著者の先崎九段の文才がよく生かされた本だった。
2020/02/17
R
見る将を含め、将棋ファンにはたまらんエッセーでした、声出して笑ってしまった。将棋メシブームに乗っかって、お決まりの定食屋の話とメシの話が続くと思いきや、先崎先生と愉快な仲間たちとの楽しいメシエピソードが披露されるという、実にステキな一冊で、本当に言ったかわからない台詞の数々が、本人の声で再生されそうなくらい言いそう感あふれていて楽しかった。読んだだけでトークショー聞いたような気分になれる。鈴木先生と佐藤会長との思い出が凄い面白かった、相変わらず先崎先生は羽生先生のこと好きすぎる。
2020/04/20
けんとまん1007
棋士ではなく、将棋指しという言葉がいい。そのニュアンスの違いが感じられる。自分たちが知る棋士は、その人の一面でしかないし、あくまで職業・プロとしての面。それ以外の時間については、想像すらできかねる。こうやって読んでみると、なかなかお茶目な世界でもあるなあ~と思う。そんな棋士の世界であっても、変化の大きなうねりがあるのだということも伝わってきて、興味が尽きない。
2021/09/25
ホッパー
良書。棋士がどんなお店に通って、どんなお酒の失敗をしたか、というのが大半の内容。先輩棋士に鰻をご馳走してもらうためにテクニックを駆使するエピソードなど、とても面白かった。
2020/08/16
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