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おれたちの歌をうたえ

おれたちの歌をうたえ

おれたちの歌をうたえ

作家
呉勝浩
出版社
文藝春秋
発売日
2021-02-10
ISBN
9784163913278
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おれたちの歌をうたえ / 感想・レビュー

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starbro

呉 勝浩は、ほとんどの作品を読んでいる作家です。 本書は、純文学ノワール・大河ミステリでした。『スワン』が良かったので、期待して読みましたが、600頁使ってこれだけかよという感じです。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163913278

2021/03/11

パトラッシュ

「地獄への道は善意で舗装されている」という。栄光の五人組は無論、竹内一家やチェ一家も誰ひとり悪意を持っていなかった。誰もが善意や未来を信じて行動したのが思いがけない惨事を招き、生き残った関係者は「取り返しのつかない真実」を抱えて生きねばならなくなった。当然、誰もが鬱屈に苦しみ、底辺をさまようか死に急ぐなどろくな人生を送れなかったが、どれほど苦しくても河辺は昔の仲間の死に金の匂いを嗅ぎつけた連中を払いのけて「心の命じるままに」真実を突き止めた。誇りを守り通した人生を美しいと認識したラストは本当に美しかった。

2021/03/05

ウッディ

学生運動の犯人逮捕に協力し、かつて「栄光の五人組」と言われた幼馴染の一人が殺され、彼が残した5行詩の暗号を解くため、40年前の過去と向き合うことになった元刑事の河辺。時を経ても変わらない思いとそれぞれが抱えていた後悔と食い違いが交錯しながらも、真実が明らかになっていく。ハードボイルドなタッチで描かれた600頁近い大作、同じ時間を共有し、忘れられない経験を共有し、心に抱え続けた仲間たちの想いが、ノスタルジックに心に響いた。ミステリーとして、消化不良な気もしたが、読み応えのある一冊だった。

2022/03/07

美紀ちゃん

第165回直木賞候補作。金塊を探す話!と期待しながら読んだが長かった。主人公の河辺さんの要点のまとまった話し方が知的だと思っていたら、なるほど元刑事。過去の殺人事件と、暗号を通したその謎解き。キョージュの日記、レコード、5人組に絡まる謎が解けていくあたりが、ドキドキした。おれたちの歌の意味深さを実感。検索してロックを色々聞いた。それも楽しかった。バカボンの歌、ヒア・カムズ・ザ・サン、ズンドコ節等も。ゴダイゴはわかるけどイエロー・センター・ラインは聞いたことがなかった。ドラマになりそう。

2021/08/12

のぶ

週刊誌の書評で好意的な評価を受けていたので読んでみた。600ページにも及ぶ力作だが、自分には合わなかったようだ。元刑事の河辺のもとに、電話がかかってきた最初は良かった。この先は「栄光の五人組」という人物たちを中心に、長野を舞台にして、40年に渡る長いミステリー仕立てにしたかったのだろうが、物語を貫く柱がはっきりしないので、読んでいて話に入り込めない。重ねて文章が散漫で話題の脈略がはっきりしなかった。辛口になりましたが、これは読み手の問題だと思うので、他の方のレビューも読ませてもらおうと思います。

2021/03/30

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