古木巡礼
古木巡礼 / 感想・レビュー
kinkin
脚本家・演出家であろ倉本聰さんの本。様々な古木が人間界を怒り、皮肉、警鐘をこめて語るというスタイルで構成されている。書かれていることを読むと確かにその通りだと思った。ほんの100年より前では木というものは人と共存していた。必要なとき必要なぶんだけ木を切る、間伐材も利用して落ち葉の一部は腐葉土として活用。それが今では人間の経済・科学で自然に敬意を払うことはなくなり木々を厄介者扱いすらする。大きな桜も花が咲くときだけちやほやする。コロナで世界中がアタフタしていることを古木はきっとあざけるっていることだろう。
2021/08/29
メルコ
全国各地の老木が語り手となり、自然の営みや人間の行いについて問わず語る。どの木も何百年も生きているので、見てきた歴史を語り、現代の人間の行為をたしなめる。著者の自然回帰嗜好のあらわれで、自然と人間の関わりを問いただしている。著者による挿絵も鮮やかで味わいがある。
2021/10/01
月華
図書館 古木視線。人間批判。読んでいると色々重たい気持ちになりました。最後にコロナ禍に対する思い。
2021/05/07
MF
ずいぶんと俗人的な古木のお言葉だが耳が痛い。点描画は美しく幻想的。
2024/07/10
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