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とりあえず、本音を申せば

とりあえず、本音を申せば

とりあえず、本音を申せば

作家
小林信彦
出版社
文藝春秋
発売日
2021-03-25
ISBN
9784163913476
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とりあえず、本音を申せば / 感想・レビュー

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もりくに

週刊文春に1998年から連載の小林信彦さんの「本音を申せば」が、ついに終了。2017年に脳梗塞による半年の休載はあったが、23年間楽しませてもらった。この本は、2021年分。「戦後最悪の総理」と断じた安倍首相には最近触れることが少なかったが、国民の「命」が危険にさらされた事態に対して厳しく批判していた。最も多くは映画、特に昔の映画への「見巧者」としての卓抜な言及に、興味をひかれた。氏はNHK-BSの映画の作品選びの良さを称賛し、多くの作品について触れている。(強制的に受信料取られる身には再放送の多さが癪)

2021/11/22

信兵衛

相変わらずクラシック映画、ミュージカル映画の話題が多い本クロニクルですが、私としては繰り返しになってもそれらの話題は充分楽しいですし、小林さん独特の視点からみた世相、という処も十分興味あります。

2021/04/25

まこみや

もう22年になるんだなあ。最初の『人生は五十一から』からずっと愛読してきた。最初の頃は単行本で、途中から三年遅れの文庫本で。今回久し振りに単行本で買い求めた。その間物事に対する姿勢はずっと一貫している。話題は映画から文学まで、俳優から芸人まで、TVやラジオの番組から東京の風俗の変遷まで、いずれも仕込んだ芸は年季が入って半端ではなく、時に技芸の本質を語り、時に至極まっとうな政権批判に及ぶ。辛口だが人情味のある横丁のご隠居のご談義をこれからも楽しみにしています。

2021/06/07

踊る猫

月並みだが、「見巧者」という言葉が相応しい著者だ。よく映画を見て本を読み、そして世相を睨みつけている。いつの間にか自分と同世代の人間は居なくなり、世の中は気づけば「戦後最悪」の政権がのさばり、コロナ禍が進行しなにかと大変で憂鬱。だが、著者は古い映画を楽しみ若き女優に見惚れ、それでいてノスタルジアに逃げ込んでおらず今なにが起こっているのか律儀に記録し、ご意見番として君臨し続けている。志村けんについて触れたところでは「無視していたわけじゃないのか」と意外だったが、この著者が書き綴る喜劇論は見逃してはなるまい!

2021/05/15

しゅう

ひところの、闘病中、その後のやや切れ味が緩くなった時とくらべ、ずいぶん体調は良くなってきた様子で、記述内容も以前の切れ味に戻ってきたような感じ。新作は、時節柄、コロナとアメリカ大統領選挙のコメントが多い。また、映画界の著名人の追悼文も多かった。それにしても、トランプが大嫌いなのに、トランプに関する報道を細大漏らさずチェックしているマメさというのが興味深い。また、以前からも何回も触れているが、ミュージカル最高傑作「バンド・ワゴン」に語る著者の情熱がうれしい。

2021/05/28

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