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本心

本心

本心

作家
平野啓一郎
出版社
文藝春秋
発売日
2021-05-26
ISBN
9784163913735
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本心 / 感想・レビュー

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starbro

平野 啓一郎は、新作中心に読んでいる作家です。本作は、カズオ イシグロにインスパイアされたのでしょうか、近未来ママっこ男子VF譚でした。肉親であっても本心は、誰も解らないし、本人でさえも自分の本心を解らないかも知れません。 https://k-hirano.com/honshin

2021/06/15

ウッディ

平野さんらしい簡潔で美しい文章で紡がれた近未来の物語は、日本の明日を考えさせるとともに、読書の楽しさを教えてくれたような気がする。VR技術、自由に死ぬ権利、格差社会など、難しいテーマを扱いながらも、シンデレラストーリーのような物語としての面白さもあった。底辺を生きる朔也や三好のこちら側と富める者達のあちら側について、悔しいけれど、いつかあちら側に行けるかもしれないという希望を持てるから、なくならないでほしいと呟く三好の言葉が印象的だった。久々に出会えてよかったと思える一冊でした。

2021/11/28

まちゃ

「自由死」が合法化された近未来の日本。石川朔也は、母の死後に孤独と喪失感から立ち直れず、AIで再現された生前そっくりの母を再生させて「自由死」を望んだ母の本心を探ろうとする。母の友人・三好彩花、かつて交際関係にあった老作家・藤原亮司が語る知らなかった母の一面。アバター・デザイナー、イフィーとの出会い。それらを通じて、朔也は悲しみから立ち直っていく。朔也の内省が多く、共感出来るところ、出来ないところありましたが、それでも親子、命、格差や人とのつながりを考えさせる興味深い物語でした。

2021/06/26

R

かけがえのない母親を失った男性の復活の物語でもありながら、人生とは何か、生きてきたとはどういうことかを問う物語でした。短くまとめることができないほど、たくさんのサジェスチョンのある内容だったけども、SF的な要素によって、人物というものをどう認識するかという問いかけとともに、人間を認識するとはどういうことかを端的に示した話だったと思う。本心という概念は、誰にもわからないものでありながら、その周辺を彩る自分という存在もあり、自分を定義するものも関わる人や環境なのかもと思いつつ、答えの出ない哲学的な内容でした。

2022/02/16

うっちー

近未来の社会の中に、芥川賞作家の本心が描かれていました

2022/02/12

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