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花束は毒

花束は毒

花束は毒

作家
織守きょうや
出版社
文藝春秋
発売日
2021-07-28
ISBN
9784163914039
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花束は毒 / 感想・レビュー

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パトラッシュ

『少女は鳥籠で眠らない』所収の某短編を長編化したものだが、あちらがリーガルミステリだったのに対し完全なサイコホラー。結婚をやめろと脅迫される従兄を救おうとする先輩後輩コンビが、愛する男を自分のものにするためには手段を選ばぬ少女の執念と狂気を薄皮をはぐように暴いていく。誰も殺されず血も流れないが、他人の精神を殺して独り占めをたくらむ究極のエゴイズムが描かれる。ラストは賛否あるようだが、おぞましい人の心に魅入られてしまったと知るよりは何も知らないままが幸せかも。映像化されるなら、かなみ役は平手友梨奈が適任か。

2022/10/18

青乃108号

100パーセント騙されるって、最初から解っていながらある程度気を張って読むのに、話のテンポが少々のろく、記述も冗長だしで途中でダレる。はっ。いかんいかん騙されないよと、気を取り直し、あーでもないこーでもないと色々想定しながら読み進め、4通り程パターンを考えたのだが、なんとそれでもはずされた。驚愕のラスト。そのエンディングは。どうなるのでしょうか。好みが大きく分かれそうな作品だが、俺は好みだったよ。しびれたよ。

2023/10/27

まちゃ

織守さん初読み。帯が煽り過ぎですね。「100%騙される」なんて言われて、変に構えて読んでしまいました。そのせいで3分の2程で結末の予想がついてしまいました。落ちはミステリーより、ホラーかと思いました。犯人の異常性に焦点を当てた方が盛り上がったかもしれませんね。探偵の北見理花はいいキャラクタでした。

2021/09/26

bunmei

極上のサスペンス・ミステリー。4年前に起きた少女の強姦事件で逮捕され、犯人として祀り上げられた医大生・真壁。『花束は毒』のタイトル通り、ある程度まで被害者少女の正体は見通せたのだが、最終的には自分の予想を超え、背筋がゾクゾクするような、ホラー的とも言える結末。裏の裏をかいた著者の巧みなミスリードに、唸らざるを得なかった。冤罪事件を明らかにし、事実を伝えることが、真鍋にとって幸せな事なのか…。ラストは読者に委ねられてフェードアウト。人により様々であろうが、自分的には伝えることが、人としての威厳だと感じた。

2022/05/11

cinos

結婚をやめるように届いた脅迫状の送り手を探すうちに受け手の秘密が明らかになり。思った以上にすごいミステリでした。兇人邸もそうですが、探偵というものについて考えさせられます。帯は見ない方がいいです。

2021/08/13

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