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コロナ後の世界

コロナ後の世界

コロナ後の世界

作家
内田樹
出版社
文藝春秋
発売日
2021-10-20
ISBN
9784163914589
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コロナ後の世界 / 感想・レビュー

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ネギっ子gen

ブログ記事や色々な媒体に発表した文章を大幅に加筆の上にまとめた論集。かような時局的なタイトルになったのは、<いくつかの論考が今回のパンデミックで可視化された日本社会を深く蝕んでいる「病毒」を扱っているから>。最終章に、大瀧詠一・橋本治・加藤典洋・吉本隆明という、4人の死者へ向け書かれた文章を収録。<この論集は「尖った言葉が行き交う現代日本社会を憂えて、人に親切に接しようとしている男が、思い余ってつい『尖った言葉』を口走ってしまう」典型的な事例としてお読みいただければと思います>と、相変わらずの内田節だ。⇒

2023/01/06

ヒデミン@もも

隣組と攻撃性のようなことがコロナ禍の初期に身近でも起こった。人間って変わらない学ばないと感じたが、コロナ禍で私達が気がついたことも多い。普通の日常生活の大切さなど。大学がオンライン授業になってから脱落する学生が少なくなったそうだ。オンラインの方が個々に識別できて、社会的承認欲求が得やすいらしい。確かに大学の大きな教室でひっそりと姿を消すのは容易いかも。自宅に八割型読んでない本を飾ってる話しも面白かった。

2022/10/08

「歴史家は『起きたこと』については『それはなぜ起きたか』を説明してくれるが、『起きでもよかったのに起きなかったこと』については『なぜ起きなかったのか』を教えてはくれない。」(p63)「政治家が『文句があれば次の選挙で落とせばいい』とか『みそぎは済んだ』というような言い回しを好むのは、直近の選挙結果が政策の適否を判定する最終審級であり、歴史的な審判などというものは考慮するに及ばないと彼らが本気で信じているからである。」(p218)

2023/06/23

さきん

政府のコロナ対策は後手に回ってしまい、著者がずっと携わってきた大学改革も院生の割合減少、研究そのものの減少によって、失敗したといえるが、官僚の論理だと何か動いた、新しく委員会を設立した、コストを削減したことが成功の定義なので、常に成功という扱いになってしまう。それを咎めるデータを持った研究は少なく、政治家もマスコミも弱みを握られていて踏み込めない。コロナはあらゆる問題をより明るみに引っ張る力があったと思った。

2021/12/03

tokko

コロナが私たちに突きつけた問題は大きくて多い。その最たるものは我々は危機的状況に弱いという事実だった。誰もがつらいこの異常事態で、政治家を筆頭に「自分のことしか考えていない」人々がこの国の大半を占めるようになってしまった。自由が制限されてしまった時にどうすれば自分の自由だけを優先して最大化することができるか、ということを言い募る人を多く見たように思う。これから年を経て収束に向かうのだろうが、この大人災は我々が語り継いで後世が同じ轍を踏まないようにしなければならないだろうな。

2021/11/06

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