青嵐の庭にすわる 「日日是好日」物語
青嵐の庭にすわる 「日日是好日」物語 / 感想・レビュー
のぶ
森下典子さんのエッセイ「日日是好日」が映画化された際の、経緯から映画関係者に茶道の経験者が誰もおらず、原作者の森下さんが自ら、茶道の指導スタッフとして撮影に参加する事になった経験談から公開までを一冊に纏めたもの。自分は原作も読み、映画も観ていたので、大変興味深く読む事ができた。この本には原作の良さと、映画作りの面白さと苦労が詰まっている。現場での撮影の監修や主演の樹木希林さんや、黒木華さんとの交流も綴られていて、温かい気持ちになった。映画を観た人も、観ていない人にもぜひ読んでもらいたい作品です。
2021/12/13
けんとまん1007
偶然、図書館の棚で目に留まった「日日是好日」を読んでから、頭の片隅にずっとあった。テレビで映画を観てから、その存在が大きくなっていた。そして、この本に辿り着いた。映画ができるまでのサイドストーリー。関わる人たちの姿が眼に浮かぶ。それぞれが真摯な姿勢で、自らの役目をこなしながら、全体で一つの人格がある。関わる人たちが、お茶を好きになっていくのも素晴らしい。そんな中でも、やはり樹木希林さんの存在感が際立つ。女優という人たちの能力に、樹木希林さんの人格が上乗せされる。
2022/03/04
クプクプ
この本は「日日是好日」が大森立嗣(たつし)監督によって映画化される過程を原作者の森下典子さんが書いたエッセイです。私は最初に映画館で「日日是好日」を見た後、原作の文庫本を読み、今回「青嵐(せいらん)の庭にすわる」を読みました。黒木華さん、多部未華子さんはもちろんよかったですが、樹木希林さんが影で茶道の特訓を積み、最後は森下典子さんの茶道の動作をメモして吸収したところに役者魂を感じました。巻頭の茶室や和菓子の写真がよかったです。また私は日本映画の大ファンなので映画が作られる過程が理解出来たのが収穫でした。
2022/01/23
夜長月🌙@新潮部
「日日是好日」が映画化された時に、原作者であると共に映画の茶道監修者となった森下さんの一冊です。映画へスタッフとしての参加を持ち掛けられた時から映画の完成までに、次々と起こるハプニングや現場の厳しさなどが伝わってきます。作品を読んで映画を観た人はぜひ。
2022/07/09
TakaUP48
数寄屋橋交差点で、還暦を、40年前の自分を思い出した筆者。秋の澄んだ青空をみて、明日から始まる世界に心を躍らせたことだろう。幾度も流れた映画化の話だが、遂に映画化に!樹木希林、黒木華、多部未華子の配役。監督、スタッフの笑えるお茶体験。丸ごと一軒家を改造して茶室を作り、四季の流れを1ヶ月で撮影。撮影現場の緊張感やこぼれ話が楽しい。女優さんは、空間認知能力が飛び抜けて凄い!希林氏は、濃茶の点前を前日に森下氏の三度の所作を見て、見事に演技。プロ技に驚き!この本の様々な思いを感じながら、映画を再度観ようと思う…。
2022/05/04
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