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田辺聖子 十八歳の日の記録

田辺聖子 十八歳の日の記録

田辺聖子 十八歳の日の記録

作家
田辺聖子
出版社
文藝春秋
発売日
2021-12-03
ISBN
9784163914749
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田辺聖子 十八歳の日の記録 / 感想・レビュー

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ネギっ子gen

登録にえろう苦労しましたわ。話題作と思ったのですが。もう過去の作家なんですねぇ、としみじみ……。さて、気を取り戻して。素敵な本。装幀が暮しの手帖風。家の焼失や敗戦、早すぎる父親の他界。すべてを失った彼女はそれでも、小説家への夢だけは諦めない――。発見された、1945年から47年までの青春期を綴った日記。戦時下や終戦後のままならない日々を、作家志望の18歳はいかに書き過ごしたか記されている。雑誌未掲載原稿や中短篇4作を収録した他、梯久美子氏の解説を始め、注釈、年譜なども加えた、お聖さんファンには嬉しい本。⇒

2022/02/03

優希

おせいさんが18歳の頃は丁度戦争中だったのですね。戦争の日々の中、思うことが伝わってきました。戦争の記憶が薄れていく中で、このような本は貴重だと思います。未発表短編も読めてお得です。

2021/12/16

こばまり

収められた習作は文章修行中の感強く如何にも初々しいが、病状の父に対する不甲斐ない思いや恵まれた境遇の学友に抱く劣等感、成績上位者としてのエリート意識等々、率直に綴られた日記は読み応えあり。空襲や戦後の困窮の様子も生々しい。

2023/11/05

ケイティ

田辺さんが18歳の時の日記が姪御さんによって書籍化。おぉ、それは…と一瞬ヒヤッとしましたが、すでにさすがの文才。よくぞ公開していただいた。戦争真っ只中なこともあり、当時の戦時下生活の生々しさと​同時に、等身大の感性や日々の営みも鮮やかに描かれて興味深い。いつの時代だって18歳は多感な時期で、目の前のこと、半径数メートルのことで頭がいっぱいになる幼さ、みずみずしさが滲み出て、筆力に圧倒されながらも親近感がわきました。いかに田辺さんが小説家になるべくしてなったと実感しました。

2022/04/02

くさてる

面白かった。戦中でも18歳の女の子は18歳の女の子で、けれどその女の子はのちの田辺聖子なので、観察眼にすぐれ、それを文章にする能力にたけている。そして年齢にふさわしく純粋で、幼く、心が狭く、純真だ。嫌いな級友への容赦ない攻撃、空襲のあとの生々しい状況、親戚や家族周りへの感情、戦争と生活と学業への思い、未完ながらも書き続けた創作、どれもがこの18歳の少女を身近に感じさせつつも、その文才に感服させるものだ。良かったです。

2022/01/22

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