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捜査線上の夕映え

捜査線上の夕映え

捜査線上の夕映え

作家
有栖川有栖
出版社
文藝春秋
発売日
2022-01-11
ISBN
9784163914848
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捜査線上の夕映え / 感想・レビュー

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starbro

有栖川 有栖は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本作は、「臨床犯罪学者 火村英生シリーズ」誕生から30年の記念作品でした。幼馴染忖度ミステリ、事件は地味ですが、舞台となる島の夕陽は綺麗だったんでしょうね。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163914848

2022/01/20

パトラッシュ

特殊設定ミステリ全盛期の今日、あえて古典的な本格推理のスタイルで押し出してきた。市井で起こった異様さのかけらもない「普通の」殺人事件解明に、探偵も警察も正統な捜査手法で挑む。登場人物の背景や事情聴取、コロナ禍の状況描写や容疑者の過去を探る瀬戸内の島旅なども、英米黄金期の小説をなぞるようにきちんと描かれていく。最後に真相が明らかになった時、そこにあるのは懸命に生きてきた普通の人びとが思いがけず手を汚さねばならなかった哀しみなのだ。古臭いと感じる読者もいるだろうが、昨今の新人作品よりも深い余韻を与えてくれる。

2023/01/14

ちょろこ

堪能した一冊。ミステリ+思いがけない旅。読後もカバー写真を眺めて旅情を味わう。犯人やトリックを知りたい気持ちが逸るミステリもあるけれど、こちらは真逆。じっくりゆっくり、できればまだまだ真実に辿り着かないで欲しい、まだまだ旅していたい、そんな気にさせられるなんとも罪なミステリだった。捜査会議という名の火村&アリス、二人に流れる時間、他愛無い会話がやっぱり好き。心地良い。そしてこの事件はまるで証明問題。答えまでをどう証明していくか。とことん突き詰めていく過程、複雑に絡み合う心情、そして旅情まで隈なく堪能した。

2022/02/26

遥かなる想い

2023年このミス国内第3位。 コロナ禍の大阪を舞台にしたミステリーである。犯罪学者火村と、作家有栖川のコンビが 微笑ましい。トリックを追うのではなく、 被疑者の人物を追う視点は エモーショナルな雰囲気を醸し出す。真相を巡る旅で見えてきたものは何だったのか? 犯罪の動機がやや弱い気もするが、ひどく抒情的なミステリーだった。

2022/12/05

あっちゃん

前半はあまり話が進まず事件自体も地味な印象の殺人事件で面白くない訳では無いのだけど盛り上がりに欠ける滑り出し(笑)しかし後半、特に2人が旅行に出た辺りからグイグイと来て最後には大満足!ナルホド、トリックよりもエモーショナルね( ̄▽ ̄)

2022/05/14

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