そして誰もゆとらなくなった
そして誰もゆとらなくなった / 感想・レビュー
starbro
朝井 リョウは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 5年半前に読んだ『風と共にゆとりぬ』に続く第三弾にして完結編を読みました。図書館の予約に出遅れた訳ではないですが、蔵書数が一桁で配本が遅かったので、半年待って漸く読めました。相変わらずの面白さですが、前作の『肛門記』程はインパクトがありませんでした。 著者はマチュピチュに行った記憶を捏造していますが、私は実際にマチュピチュに行きました(笑) https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163915784
2023/02/23
青乃108号
朝井リョウって誰だっけ、あー「正欲」を書いた人ね、ぐらいの認識しかない俺は別に彼の愛読者でもないし3作目になるらしいこのエッセイシリーズもいきなり3作目から読み始めるという適当な人間で「図書館の新刊本コーナーに聞いた事のあるタイトルの本があったらとりあえず連れて帰る」を信条に生きて来たのでそれが本書を手に取った動機の全てだ。読んでみたらこれが面白い。文章の全てが全力で俺を笑わせにかかって来る。しかし「常に排泄を手近なトイレの場所を」気にしながら生きていかねばならない著者の生きづらさは。想像するだに悲愴。
2023/02/24
NADIA
よっぽどじゃないとハードカバーの新刊は買わない私も我慢できなくて買ってしまった『ゆとりシリーズ』最新作!! やっぱり面白いね。 でも、お腹の弱さの比重がちょっと多すぎかなあ。それだけご本人が苦しんでいる証拠だとは思うけど、脳内で再現したい画ではないかな、やっぱり😅 笑いが漏れた箇所もたくさんあったが、そのパワーは前作の方が大きかったような気も…。とはいえ、最高に面白いエッセイ作家として私の心にはしっかり刻まれている。 ちなみに一番印象に残ったのは、やっぱりホールケーキ5個のエピソードかなあ。
2022/09/24
R
ゆとり世代の代表的な立ち位置だったのか。小説は真面目なというか、大学生の傲慢で繊細な悩みを描くのが上手い作風だと思っていたのだけども、そこを含めてゆとり世代という空気を描いていたんだと、この本を読んで色濃く理解できた。ゆとり世代とくくった書き方しているけども、実際はリア充だの、パリピだのという単語であてはめられるような人生エンジョイしている若者の一人なんだなという印象。行動力溢れるバカ話が楽しく、自虐と自慢のいいラインをついた話で面白く読めた。
2022/11/03
bura
「私はお腹が弱い。」この書き出しが全てを物語る浅井リョウのゆとりエッセイ第3弾。 もう30過ぎた大人の直木賞作家なんだから糞別、いや分別のあるエッセイになっている…訳がなかった。お腹の底から笑える破壊力!中でも「腹と修羅」が大傑作!銀座を駆け抜けながら、あの訳の分からない呪文を唱える件(下り?)は凄まじかった!絶対に電車で読んではならない。更に「精神的スタンプラリー•北米編」「初めての催眠術」等々、今回もトイレ絡みの話が冴えに冴え渡っている。本当に笑えるし共感出来る。…なぜならば「私もお腹が弱い。」
2022/10/08
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