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オリンピックを殺す日

オリンピックを殺す日

オリンピックを殺す日

作家
堂場瞬一
出版社
文藝春秋
発売日
2022-09-09
ISBN
9784163915937
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オリンピックを殺す日 / 感想・レビュー

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ミカママ

なんとも物騒なタイトルだが、書かれている内容はしごくまっとうだ。オリンピック大会の行われる時期や競技時間が、米NBC主導であることはなんとなく知っていたが、ここまでとは。「お祭り」「商業主義の結晶」と割り切るか、それともまったく別物の「スポーツ優先主義大会」を作るか。オリンピックそのものがなくなることはないと思うが、原点に立ち戻る時期に来ているのかもしれない。ボーナスとして堂場さんのスポーツもので著名な「アノ方」が出てきてびっくり。ファン必読書。

2024/02/04

旅するランナー

ザ·ゲーム。オリンピックと同時期に、アスリートファーストな大会として開催される。スポンサーなし、テレビ中継なし、取材拒否、無観客、出場者による費用自己負担。オリンピックの真逆いく、アスリートオンリーなポリシー。この変わったスポーツイベントの成り行きを、東日スポーツの記者菅谷が取材する姿を描く、変わった小説。作者はオリンピックの存在意義を問いたいのでしょう。全体的に盛り上がりに欠けますけど、孤高のランナー山城の登場にはファンはヒート間違いなし。

2022/11/11

いつでも母さん

田舎に住む私にとって、ほとんどのメジャースポーツはTVで観戦するのが現実。だから、オリンピックは発祥の地ギリシャで開催され続けたらいいと思っていた(極論ではあるが)商業オリンピックに拍車がかかり、誘致や開催に色んな思惑や力学が働くようになって、更にはプロとアマチュアの垣根も渾然としている今、堂場さんの物騒なタイトル作はいつか・・そんな日がそんな事になる時が来るかもしれないと思いつつ読んだ。スポーツは本来アスリートのためのもの。だが、現実はアスリートは色んなことに縛られる。これは永遠のテーマかもしれない。

2022/09/30

巨大化し過ぎたオリンピックへの警鐘でした。確かに金集めのイベントと化している気もしているので、アスリートファーストとは何かを考えるべきかと

2023/07/29

ユザキ部長

多分、多くの人が感じたあの違和感。東京オリンピックの前と後ろ。やれ中止だの無観客だの。微妙なスポンサーや聖火リレーに四苦八苦した行政もだし。で、始まるとメダルラッシュに「感動ありがと〜」っと。そこに端を発し話が膨らむのだろうけど、結末の持って行き方に不安感を覚えながら読んだ(ここら辺は堂場瞬一あるあるかも)(山城に浦、皆川や朝倉ら辺はファンサービスか)やがて話は終盤に。なるほど、「大きくなりすぎた恐竜は滅びるしかない」か。なんだか予言書みたいだった。アリなような気がする。

2023/05/06

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