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その昔、ハリウッドで

その昔、ハリウッドで

その昔、ハリウッドで

作家
クエンティン・タランティーノ
田口俊樹
出版社
文藝春秋
発売日
2023-05-26
ISBN
9784163917030
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その昔、ハリウッドで / 感想・レビュー

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starbro

アカデミー賞2部門受賞、ゴールデングローブ賞3部門受賞した映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(観てません)の監督自らのノベライズ、処女作ということで読みました。1960&70年代の映画のオマージュ小説、黒澤明や三船敏郎まで登場するとは思いませんでした。 しかし、友達にプ●シー・キャットなんて呼ばれたくありません。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163917030

2023/09/12

藤月はな(灯れ松明の火)

映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のノベライズ。時間順に沿い、お決まりの過激な暴力がラストで炸裂した映画より、暴力はサラリと流して時間をシャッフルし、饒舌に多面的に語る小説版の方がずっと好き!クリフの映画語り(当時のヨーロッパ映画の成熟ぶりに対してのハリウッド映画の家族向け感、黒澤映画評)が読んでいて楽しいし、所々の小ネタ(スタントマン悲喜こもごもやオットプレミンジャーの悲劇、更に監督の父親登場など)にもニヤリ。そしてクリフと愛犬、ブランディとの馴れ初めは可愛らしいがクリフ、恐ろしい奴。

2023/08/26

ポルコ

映画のノベライズではなく、世界観はそのままだが、構成と内容を大幅に変更されたタランティーノ流純文学。映画のラストも気持ち良いが、今回の小説のラストは感動的でちょっと泣けた。タランティーノは次回作で監督業は最後らしいが、小説はドンドン書き続けて欲しい。

2023/07/02

くさてる

映画は未見。舞台が69年のハリウッドで、シャロン・テートの事件が絡む、くらいの知識しかないまま読み始めたけれど、ものすごく面白くて良かった!読んでいて、登場人物の運命を心配したり、良かったと喜んだりしたのは久しぶりの体験だった。オタク的な映画知識も面白いのだけど、本筋はそれでなく、映画の世界で生きている人間の営みと、60年代という時代の物語。なにより、ここには人生がある。海外文学好きにおすすめです。にしてもリックがディカプリオでクリフがブラッド・ピット?映画も見ます!

2023/06/22

まぶぜたろう

虚構の中に虚構が紛れ込み、時制は錯綜し、虚実一体となった饒舌な映画語り。アル中、「リンガー」、TVドラマの役者たち、その中でタランティーノが描くのは、その時そこにいなかったことへの嫉妬と絶望的な愛惜である。シャロン・テートが自身の出演作を映画館で観るシーンの素晴らしさ。彼女を殺させないこと。そのキュートな姿を映画に、小説の中にとどめておくこと。そしてトゥルーディとリックの芝居。QTは演技論を披露しながら、虚構の二人への愛を隠そうとしない。起こったことと起こらなかったこと、全てが映画の嘘なのだ。素晴らしい!

2023/10/31

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