皇后は闘うことにした

S.U.

『李王家の縁談』のスピンオフ短編集でした。明治から昭和までの皇族たちのマッチングについてのあれこれ。生まれながらにして結婚相手の選択肢が限りなく少ない身分で、愛や幸せを求めながら生きた人、諦めながら生きた人、それぞれの人生を描いています。ジャンルとしては、"実話に基づいたフィクション"とでも言うのでしょうか。変に面白おかしくキャラクターを作りこまないところが、逆に人間味を醸し出していて良いと思いましたが、『あの人嫌いなのよね』とか『あの姫の方が美人だな』とか、本音っぽい声も盛り込まれていて面白かったです。

2024/12/10

鈴木貴博

皇族の結婚にまつわる短篇五篇。「李王家の縁談」のスピンオフとして、浅見雅男氏の監修を得て書いたという。浅見氏の著作にも書かれている事実をもとに、皇族、華族の一面を描き出す。

2024/12/11