芥川賞全集 第10巻 鶸,月山,草のつるぎ,土の器,あの夕陽,祭りの場,岬,志賀島
芥川賞全集 第10巻 鶸,月山,草のつるぎ,土の器,あの夕陽,祭りの場,岬,志賀島 / 感想・レビュー
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三木卓6/10『鶸』再読。 『月山』森敦 8/10 方言の効果を上手く使っている。嫌味のない運びで、山場や騒動出来事など無くても、じんわりとそこにいたい、眺めていたい気持ちにさせてくれる。
2023/06/13
うぃっくす
今回はレベル高かった気がする。個人的には月山がダントツ。情景の美しさに加えて厳冬の静謐さと閉塞感がマッチしててたまらなかった。本買おっと。鶸→こうするしかないよねっていうオチでよかった。草のつるぎ、岬は勢いがあった。土の器、志賀島→読みやすいし上手だった。あの夕陽→この人の作風こんな感じなら好きな作家だな。妻のじとっとした女っぽさがいい。祭りの場は淡々とした中の原爆のリアリティが恐ろしかった。
2017/05/17
midorikawa-e
昭和48年上半期から50年下半期まで。それぞれに感想を書きたい気持ちもありますが、叶うかどうか。感想といえば、選考委員たちの選評がけっこうまちまちなのも面白い、というか不思議。満場一致って、あんまり無いんですね。当代一流(なのかな)の委員たちが好きなことを語っている感もあります。また読み返したい作品は、「草のつるぎ」、「志賀島」あたりです。これも、個人的な感想です。
2012/05/31
kaizen@名古屋de朝活読書会
三木卓「鶸」、森敦「月山」、野呂邦暢「草のつるぎ」、阪田寛夫「土の器」、日野啓三「あの夕陽」、林京子「祭りの場」、中上健次「岬」、岡松和夫「志賀島」。つぶぞろいのような気がするのは、井上靖、吉行淳之介、大岡昇平などの銓衡委員に共感するからだろうか。評が面白い。
2014/02/07
タロウ
村上龍が芥川賞受賞基準と書いていたので中上謙次「岬」を速読した。文章が下手、内容は苦手なドロドロした家族関係。良いと思えなかった。「鶸」はよく書けていると思った。「月山」は文章が読みにくい。こういうのを文体として褒める人もいるが自分はよくわからない。ただ六十過ぎてからの受賞ということで作者の苦節した人生に感銘した。「草のつるぎ」「土の器」「あの夕陽」「志賀島」どれも文章は上手くレベルが高いと思った。「祭りの場」は心を動かされ一気に読んだ。戦争体験の作品が多く作者も亡くなった方が殆どで時代の変遷を感じた。
2020/06/06
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