松本清張全集 (38) 皿倉学説 短篇4
松本清張全集 (38) 皿倉学説 短篇4 / 感想・レビュー
けぬーじ
全集短編集の4冊目。巻末に清張さんの年表が付属している。この短編集は、正直、読んでいて自分には辛い話が多かった。特に「老春」、「晩景」など。厳しい現実をいやというほど見てきた清張さんの、これでもか!という庶民の、人生の悲しみを感じた。しかし「花衣」は良かった。美貌に生まれ才ある女性にも意外な苦労があるのだ、と清張さんは推察するのである。すべてを見通すかのその眼で、じっと観察しているのである。本当に怕(こわ)い人である。
2024/04/25
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