精選女性随筆集 第十巻 中里恒子 野上彌生子
精選女性随筆集 第十巻 中里恒子 野上彌生子 / 感想・レビュー
ぐっちー
表紙がとても素敵な随筆集のシリーズ。中里恒子は初めて読む。野上弥生子は昨年大分を訪れた際、臼杵に記念館があるのを知っていたけど日程の都合で断念したのが悔やまれる。2人とも明治に生まれ、時代の波に揉まれながら文学をした人。独り住まいをしながら日々丁寧に暮らしながら作品を生み出した。この時代の人らしく、実にキチンキチンとしている。憧れるのは野上弥生子の方だなぁ。
2020/03/31
どら猫さとっち
日々慎ましく、なおかつ自分らしく生きた女性作家・中里恒子と野上彌生子の生活と身近な人たちとの関わりを描いたエッセイ集。中里恒子は最近にわかに注目されているらしく、『時雨の記』を読んだ人たちには、本書収録のエッセイをおすすめしたい。野上彌生子は堅いイメージがあるが、文章はたおやかで、生活のいろんな面をゆるやかに、時に世間を批判するようなエッセイもあり、とても新鮮だった。
2014/09/21
みみずく
お二方の生活、交友関係などテーマに沿って選ばれた随筆集。中里さんの生活を大切にする姿勢、時にストイックな雰囲気を醸し出すところ、野上さんの語る生活の様子にはお手伝いさんの姿があったり、いろんな動物が出てきたり(いい意味で)こだわりがない感じがそれぞれ面白かった。 あとやはり同時代の人たちを語る随筆に興味を惹かれる。中里さんの川端康成、横光利一、野上さんの伊藤野枝、芥川龍之介、夏目漱石など遠く感じていた人たちを少し身近に、実際の人となりや息遣いを感じることができた。
2013/11/08
圓子
物書きも徒弟制だった、っていうか、工業の一種だったのかなという印象。野上弥生子のエッセイはほんとに時代がわからない。普遍の眼差しというか。
2014/04/24
at@n
中里恒子の文章が滑らかで美しくてよかった。野上弥生子は人間への観察眼になんか冷たい感じを受けた。
2022/07/16
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