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あ・うん 向田邦子全集〈新版〉 第二巻

あ・うん 向田邦子全集〈新版〉 第二巻

あ・うん 向田邦子全集〈新版〉 第二巻

作家
向田邦子
出版社
文藝春秋
発売日
2009-05-28
ISBN
9784166416905
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あ・うん 向田邦子全集〈新版〉 第二巻 / 感想・レビュー

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シブ吉

お前の財布は俺の物、俺の財布はお前の物。陸軍の寝台で一緒になってからの親友、仙吉と門倉。二十数年来の親友同志だが、門倉が密かに想いを寄せるのは、仙吉の妻、たみだった。「実らないと判ってたって、人は惚れるんだよ」門倉の言葉がとても切ない。日常生活のエピソードが面白く、ラストまで一気に読んでしまいました。

2012/09/30

ぐうぐう

言うなれば、シナリオは映像や舞台になることを前提に書かれたものである。だから、それだけではまだ未完成なものだ。対して小説は、それだけで完成されたものでなければならない。小説『あ・うん』を読んでいると、そのことを痛感する。シナリオでは監督の演出や、役者の演技を支える太い柱のような感覚だったが、小説『あ・うん』は緑茂る1本の大樹のようだ。枝葉が繊細な描写によって輝いている。また小説版は、シナリオ以上に戦争の影が濃いのも印象的だ。

2009/07/31

hiroshi

仙吉一家の為にあれこれと世話をやく親友の門倉。仙吉と違い豪快で二号三号と愛人を持つ彼が本当に惚れているのは、仙吉の妻たみだった。タイプの違う男同士の友情や、同居する仙吉の父仙太郎との確執、娘さとこの恋、門倉の嫁君子の想い等々、危険な要素を孕みながらも、ほのぼのとしたホームドラマ。中年の心情を深く抉った話でした。もっともっと向田ワールドに浸りたい!

2016/02/13

きのこきのこ

初、向田邦子さん。仲良しの門倉と水田、そのどちらからも愛される水田の妻たみ、おかしな関係なのに描写が楽しくてするする読んじゃう。カンカン帽子を被るたみ、電柱に笑い泣きで抱きつく門倉、映像が浮かびます。。。大好きな親友が愛してる女を妻に持つ喜び(水田)、親友の妻だから親友以外には汚されないという安心、自分からは汚さず愛でるだけ(門倉)、ちょうどいい2人なんですねー。 『カフェの女給も職業婦人というのかと、たみは少し笑った』この一文、たみという人をどう捉えたらいいのかしら?

2023/01/14

こまっちゃん

小説なのに、目の前にドラマ映像が流れる。本当に向田邦子さんは表現が分かりやすくうまい。たみさんは2人の男から愛される程の女性にも思えないけれど、それがまた現実味を感じさせている気もする。

2016/01/02

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