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向田邦子全集〈新版〉 第九巻

向田邦子全集〈新版〉 第九巻

向田邦子全集〈新版〉 第九巻

作家
向田邦子
出版社
文藝春秋
発売日
2009-12-15
ISBN
9784166417605
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向田邦子全集〈新版〉 第九巻 / 感想・レビュー

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さゆ

私たち日本人にとって特別な時代、昭和の息吹が全編から感じられる。良くも悪くも昭和という時代には勢いがあった。そして日本人としての矜持をみなが大事にしていた時代だった。「男のやさしさは袷仕立てだと思います」こんな言葉も、もはや実感として理解してもらえない時代になってしまったように感じる私は、あきらかに昭和の子なんだなあと思う。向田さんがあの事故で亡くならなかったら、もっとたくさんドラマを書いてくださっただろう。そのドラマを観たかったなあとつくづく思った。

2013/04/27

ぐうぐう

彼女は、人々が抱く向田邦子という人間に対するイメージを、覆したいという思いがあったのではないか。エッセイを読んでいると、そんなことを感じる。どん臭いキャラを強調したり、反対に強い女をさりげに伝えてみたり。この意外性は、彼女が優秀なシナリオライターであることの証しとも言える。読者の期待を心地よく裏切りたいという、作家性の表れというか。そして同時に、人間は決して一面では理解できないという、彼女のドラマの真髄とも繋がっている。

2010/08/18

ひさしぶり

エッセイ 夜中の薔薇「焦げ癖」フライパンの焦げが人間と同じかもと。丁寧に焦げを落とし、もう大丈夫と思っていると、また同じところを焦がしてしまう。一度焦げ癖がついてしまうと、もとにもどるには時間と努力がいる。ウンウン。「食らわんか」10代お腹いっぱい食べることが仕合わせ。20代ステーキとうなぎ。30代フランス料理と中華料理。40代日本料理。量より質。いきつく先はうちで自分一人で食べるものは安くて簡単なもの。そうそうシンプルイズベストなのよー!流行り言葉や人物をネタにすると賞味期限短かくなると変に心配する

2019/06/10

なみ

再読。大学時代に向田邦子の作品と出会ってから、夢中になってエッセイ、小説、シナリオなどを読んできた。この『夜中の薔薇』も何度か読んでいるはずだが、当時はあまり印象に残らなかった最後の三篇「手袋をさがす」、「時計なんか恐くない」、「女を斬るな狐を斬れ」が、今回はやけに心に響く。22歳の向田邦子は、納得のいく手袋が見つかるまで妥協しないと冬の夜に決心をしたのだが、27歳のわたしはまだそこまでの境地に達せずにいる。

2015/01/06

橘曙似

別紙コメントは太田光と諸田玲子。特に太田さんは向田邦子好きなんやなぁというのが伝わってくる。ちょうど太宰と向田さんのを読み比べていて太宰の方が甘ったれているという話は分かる気がする。

2020/12/27

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