17歳という病: その鬱屈と精神病理 (文春新書 262)
17歳という病: その鬱屈と精神病理 (文春新書 262) / 感想・レビュー
mint
意図的なのかずいぶん辛辣!な印象もあり。若者という生き物を割とばんばん腐していくのだけど、どこらへんに「反吐が出る」のかの精巧なえぐり方は、先生も我が道を振り返っているのかなあなど。面白かったのは、発症が危うかったかもしれないと振り返る「駄洒落」の箇所。確かにこの関連付けは客観的に読んでも危うげで、薄氷にふれる様な思いだった。現代、17歳の乗り越え方には、新章を迎えているのかもしれないと思うこの頃。
2022/03/11
misui
「自分の体験ばかりを確信犯的に真ん中へ据えて、あえて偏向に満ちた若者論を展開し、そして若者を論じる『論』についても悪態をついてみる試み」とのこと。足場を開陳した上での批判というか罵倒で、最後は世の中への呪詛となっているが故ないことではない。で、それはそれとして、言葉の貧弱さに起因する想像力の鈍麻や不全感についての指摘は、たびたび著者が主張するところであったものの、あらためて今のタイミングで読めてよかった。
2011/08/28
澤水月
春日先生の珍しい罵倒芸が堪能できる…論客実名出まくり!! 事件再現のため殺人未遂容疑者にアルコールを摂取させ襲われかかる実体験談や幼少年期の記憶など春日ファンには読みどころ多い、がタイトルと中身が合ってないと怒るひともいそうだ(確信犯です)
2010/03/20
魔魔男爵
どんな病かと言うともちろん精神病。援交するJKの顔を金属バットで殴って血まみれにして殺したいと思っている春日先生がお書きになられた、若者は狂人であると言う痛快な若者論の本。野獣やアメーバとも言いますw ホモネタは安部公房の『燃えつきた地図』の映画版の新宿のブルーボーイ(売り専坊や)が出て来ます。 それ以外のジェンダーネタもあります。 いつもの文学ネタ以外に今回は美術ネタも素晴しい。 告白ネタもあるし、春日先生の面白い持ちネタの引き出しがよく判る春日先生入門書としてバランスのとれた傑作。 ☆5つけたいくら
2014/09/18
okaka
先生ちょっと怒りすぎ。同世代でも共感を得るのは難しいのに、いわんや別の世代においてをやって事もあるんだろうなあ。お手軽ノスタルジーや語彙についての話も興味深し。
2012/10/22
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