彼らはなぜ国家を破滅の淵に追いやったのか 昭和陸海軍の失敗 (文春新書 610)
彼らはなぜ国家を破滅の淵に追いやったのか 昭和陸海軍の失敗 (文春新書 610) / 感想・レビュー
kawa
(再読)このところ、昭和の日本陸・海軍の軌跡を追う評論を読んでいたので、その勢いで目に入った本書を再読。参謀人材の輩出が目的の陸大出の秀才子が、日本の行く末を担う政治家や現場指揮官の鼻ずらを引き回したゆえの悲劇という構図が浮かび上がる。一般に陸軍に比べて印象が悪くない海軍、順繰り官僚システムの弊害による失敗の指摘や、山本五十六氏に対する辛口評価も印象的。再読感想の第一は、後付けの言いたい評論だけでなく、では、どうすれば良かったかという視点での議論も聞きたかったということかな。
2023/09/22
さらば火野正平・寺
文藝春秋に掲載された座談会なので読み易い。半藤、保阪、秦、福田と豪華。海軍が善玉とは言えないという当たり前の事がよくわかった。
2011/04/07
kawa
昭和史や戦史の泰斗8名による昭和の軍部指導者を俎上に陸海軍2部に分けての座談会(あまり論争はなし)。座談ならではのピリッ辛のワン・センテンス、ワン・ワードが光る。陸軍に関しては様々な論考があってお馴染みなのだが、海軍の部がより興味深い。曰く、大決戦のまえに定期異動を行うごとき硬直した官僚システム、人事を牛耳る皇族総長、「言って聞かせて」が苦手の山本五十六等々。とは言え、当時の陸海軍の指導者も生え抜きの秀才や天才。戦後から現在までの我が国の指導者が彼らより優れているかは、疑問かつ不安で気になる心配事。
2023/02/23
fseigojp
一連の対談集のひとつ 人物批評がおもしろい
2021/04/24
みなみ
もしかして陸大出のエリートは駄目なのでは…?という疑問を抱いていたところ、幼年学校から陸大という純粋培養コースみたいなのだと本当に世間知らずが出来上がるらしい。と、この本を読んでみて思った。海軍も仲良しグループで、太平洋戦争始まった翌年の春にも定期人事移動で人を動かしてたりすんげー日本的にダメダメな組織だった。現場や現場に近いところにまともな感覚と能力の人がいても、トップは自分たちの見たい知りたい情報以外は耳に入れないって今でもそうじゃない?寒気がするな…
2020/02/23
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