世襲議員のからくり (文春新書 698)
世襲議員のからくり (文春新書 698) / 感想・レビュー
よこしま
今日は小渕優子経産相と松島みどり法相と2人同時に辞任という異例な日となりましたね◆この本はまだ報道の世界から干される前の上杉隆氏が数年前に書いたものですが、著者自身が実際に鳩山由紀夫氏の秘書をやっていた経験もあることも加味して、比較的読みやすかったです。更に政治が混乱していく中、今からでも政治について勉強したいという方には向いているかなと思います。上杉氏の本なので、今から読み返せば、ここ違うだろという部分が私にはあるでしょう。3.11以降に読み始めたのが彼の作品でしたのでお世話にはなったと思っています。
2014/10/20
coolflat
世襲の問題点は三つある。政治資金管理団体の相続、後援会組織の相続、知名度の相続だ。そのうち政治資金管理団体は、親の資産を非課税で相続するツールとして使われており、非常に問題がある。政治資金管理団体の相続方法は二つあり、一つは子が新たな政治資金管理団体を作り、そこに資産を移す方法。もう一つは政治資金管理団体をそのまま引き継ぐ方法だ。その典型的な例として小渕優子を挙げている。本書で指摘されるほど、“目立つ”のに、なぜ今まで過去の手法を使ってこられたのか不思議でならない。問題を指摘する人は誰一人いなかったのか。
2014/10/25
ばんばん
★★★★☆(4.0) 世界と比べ日本の世襲議員の多さとその弊害を問題提起した内容。米国5%、英国下院3%、自民党40%、民主党20%といかに日本の政界に2世議員が多いのかが分かる。 筆者は「三バン」(地盤、看板、カバン)に世襲議員を生み出すからくりがあると述べている。また、太郎、一郎といった、覚えやすく選挙で書きやすい名前が多いという指摘も興味深かった。
2017/07/11
snakedoctorK
世襲議員にとって政治は稼業だからなぁ 徳川だって15代世襲で政を行なってきてたわけだし これは日本の文化と言ってもいいのかもね
2011/05/07
takashi1982
なぜ世襲が多いかといえば、それは中選挙区制時代に築き上げた議員一人ひとりの「個人後援会」が財産になっているからである。この個人後援会には、それこそ、政治家の理念に共鳴した有権者もいるし、支援することで公共事業などの見返りを期待する人間もいるだろう。そうした後援会を引き継ぐには政治家の子女が一番手っ取り早く、皆が納得する。
2009/06/08
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