発達障害 (文春新書 1123)
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発達障害 (文春新書 1123) / 感想・レビュー
hatayan
仕事では一定適応していても、周りとの微妙なずれや幼い頃からの特徴的な行動が気になって、発達障害の外来を受診する成人が増えているそうです。 ASD(自閉症スペクトラム症候群)の中心症状は「対人関係の障害」と「常道的な行動パターン」。ADHD(注意欠陥・多動性障害)は「多動・衝動性」と「不注意」。しかし臨床の現場での症状は重なり合う部分があり、専門家でも判断が分かれることがある模様。 他人とは違う自分の状態を「気持ちの持ち方」ではなく「症状」と考えることで、生きづらさに対処する途が開けてくるのではとします。
2019/09/07
ネギっ子gen
認知機能障害や発達障害を専門とする著者が、<発達障害の概念とその歴史を振り返るとともに、発達障害を持つ当事者の実生活における諸問題を取り上げ、その解決方法について検討を加える内容>。冒頭に、<「発達障害」という病名は非常にポピュラーなものとなり、一般の人にも広く浸透してきた>と、BBCドラマ『シャーロック』、ジブリ映画『風立ちぬ』やTVドラマ『逃げるのは恥だが役に立つ』などの作品を紹介する。他にも、事件の精神鑑定の裏側や天才(驚異的な記憶力、共感覚など)、歴史上人物の例など、興味深い症例も盛りだくさん。⇒
2021/08/25
てち
本作は、発達障害について基本的なことが書かれている。発達障害について、認知されるようになったもののまだまだ誤解が多い。その誤解を解くために本作は有用である。
2020/04/24
あきぽん
発達障害について正しい知識を得ようと思って読んだ。読んでみて、想像以上に発達障害当事者は生きづらいのだと感じだ。ASDは単なるいじめられっ子やぼっちではなく、ADHDは単なる落ち着きのない人ではない。①自分自身の行動特性を理解し②その行動特性を肯定的に受けれて③その行動特性を変化させるために立ち向かう気持ちを持つ、発達障害の治療に重要だそうだけど、発達障害でない人にも重要だろう。
2017/05/28
Tomoichi
現在よく語られる発達障害について特に成人例を中心に解説。ASDやADHD、アルペルガーやサヴァン症についても症例や特徴をわかりやすく説明する。大村益次郎やアンデルセンを例に天才との関係も面白い。しかしながら専門医でも発達障害についての診断は難しく司法における場合はなおさらである。それを悪用する弁護士という悪党がいる。殺したやつの人権を守り殺された人の人権を無視する人権派悪党である。そして彼らは殺人犯を守るため発達障害に苦しむ人々を犯罪予備軍に仕立て上げる。犯罪との関係について書かれた文は必読です。
2018/08/03
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