新装版 翔ぶが如く (6) (文春文庫) (文春文庫 し 1-99)
新装版 翔ぶが如く (6) (文春文庫) (文春文庫 し 1-99) / 感想・レビュー
Die-Go
再読。来年の大河ドラマに備えて読む。明治初期に興った「征韓論」から始まり、明治以降最大の内乱「西南戦争」までを描く。不満を抱く士族の勢いは徐々に加速度を増していく。長州では前原一誠を中心として乱を画策する者達がいたが、熊本において「神風連ノ乱」が先を越しておきてしまう。時代がうねりを増していく様が痛みを伴って伝わってくる。★★★★☆
2017/12/26
とん大西
漸く読了。修業のような読書でした。萩の乱に神風連の乱。征韓論から西南戦争に至るまでに起こりうるべくして起こったカオスというべきか。近代国家への一つの過程なのか。西郷にしてみれば単なる喧騒か、それとも胸に迫る圧力か。でも西郷さん、狩りに出っぱなしで物語に顔を出しやしない( ̄▽ ̄;) 主役不在のまま外堀は徐々に、しかし確実に埋まっていく。…つい、日本人とは何者かと考えてしまう。太政官政府が強行する武士のアイデンティティ喪失。西郷、大久保が荒れる太平洋の真ん中に日本人の精神を投げ入れた感じやよなぁ…。
2018/06/09
優希
士族は反乱気分を抱えていたのがわかります。政府は長州人集団を潰すことで、権力を握りたかったのかもしれないと思いました。西郷どんは殆ど黙しており、その他の様々な人々を通じて、時代の背景がよくわかります。萩の乱は政府側の勝利しますが、その前に神風連の乱を起こすほど、反目していたようですね。ここから西南戦争への足取りが始まるのでしょうか。
2019/01/25
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
ようやく6巻、後半戦に突入。しかし話はまだまだ始まらない。沈黙する薩摩をよそに、長州の前原が動き、熊本で乱が始まる。一方、このころの西郷は依然として隠遁生活、意識的に世の中から一切の接触を断っている。はたして彼が何を考えていたのであろうか。西郷はその思想とういう物を文章として残すことはなかったらしい。彼が当時どう思っていたのか?今となっては知るすべもない。
2013/04/20
やっちゃん
前原が密偵にしてやられるエピソードが印象的。「征韓党、封建党、そして民権党については、じつはみな十把一絡げの不平家なのだ」不平家にとってまだまだ維新は終わっていなかったんですね。しかし久光はブレないなあ。
2024/02/21
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