KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

ニホン語日記 (文春文庫 い 3-18)

ニホン語日記 (文春文庫 い 3-18)

ニホン語日記 (文春文庫 い 3-18)

作家
井上ひさし
出版社
文藝春秋
発売日
1996-07-10
ISBN
9784167111182
amazonで購入する

ニホン語日記 (文春文庫 い 3-18) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

Kokopelli

まぁ古い本である。週刊誌に連載した平成元年から四年頭までの井上ひさし氏の日本語にまつわるあれこれのコラムである。当時の世情を踏まえた日本語について井上氏の私見が述べられているのだが、その中から伺い知れる当時の様子が懐かしい。例えば駅の伝言板が消え始めたのがこの頃らしい。国会での牛歩戦術なんていうのも出てきた。言葉に関して言うと、外来語が巷に溢れかえっていて氏が辟易しながらも、外国から様々なモノが輸入されているのだから、言葉もまた同様なりと。バブルで様々な新しいモノが溢れていた時代であった。続巻も読みたい。

2024/02/07

mawaji

やはり言葉はナマモノ、時代とともにアップデートしては先祖返りしていくものなのでしょう、30年前の著作ですが「デコる」とか「爆買い」のような爆の大流行はつい最近の出来事のようです。「『ヴ』という表記を発明したのは福沢諭吉」及び「ステレオタイプということばを流行させたのはアメリカの国宝的ジャーナリストウォルター・リップマン」のような小ネタを知っている人はそんなにいないのでは。池波正太郎の振り仮名に対する考察で二行併読・二重表記の構造説に納得。「他人の読めない漢字は名前に使うものではない」という主張は切実です。

2019/03/03

グッダー

言葉は時代を表す。だからこそ言葉を、時代を映す鏡としてみていかなければいけないのだと思う。井上ひさしさんは、言葉が移ろっていくことをよしとする言語観を持っている。「最近の若者は言語が乱れていてけしからん」といったようなことは、この本では一つも語られていない。それは、井上ひさしさんが、言葉は移ろうことでしか存続可能ではないということを、実感していたからだろう。 (つづく)

2016/06/13

gogo

日本語に関する氏の著作のなかで、『141人の~作文教室』『自家製 文章読本』『私家版 日本語文法』と肩を並べる面白さだった。ただし、この本は週刊誌の連載を集めたもので、テーマはバラバラ。不動産広告・ピンクビラのキャッチコピー、ステレオタイプ、成田空港の不愉快、JAPANとNIPPON、三でくくる、が個人的には面白かった。このうち、NIPPONが英語で「乗って咬む」の意味にとられるとの指摘は、もっと広く知られるべき。変わったといえば、不便すぎた成田空港の国際線便の一部が羽田に流れたこと。

2014/11/09

キーにゃん@絶対ガラケー主義宣言

2002年11月14日

感想・レビューをもっと見る