SPEED スピード (文春文庫 い 46-1)
SPEED スピード (文春文庫 い 46-1) / 感想・レビュー
ゆいまある
こんな田舎で精神科医をしていても、薬物のバッドドリップからパニック障害や不眠症になった人に会う。教科書で幾ら読んでも薬でどんな気分になるかは書いてないし、患者さんも語ってくれない。それで読んだのがこの本。ドラッグを取材したライターが立派に覚醒剤中毒になり覚醒剤精神病になって治療を受けるまでのノンフィクション。ラリって書いてるので余り参考にならない。薬でハイになって浮浪者に暴力振るったり、友達の恋人寝取ったり、地獄に落ちろと言いたくなる。爽快感も伝わってくるけど。続編のアフタースピードも読みます。
2018/12/19
愛の餓死体
本物のジャンキーのむちゃくちゃな行動がおもしろかった。幻聴や幻覚が見える場面で、昔読んだ『トレインスポッティング』を思い出した。もちろん、ヤクには手を出さない方がいい。しかしながら、文中の『ニヒィ』が気になった。
2012/11/25
MJ
池袋ウエストゲートパーク「マコト構文」のオリジナルはこの本なのか⁈ドラッグ・ルポルタージュとしてそれなりの売上を記録したらしいし、90年代の世相を反映した良作だと思うのだが、前世代に当たる村上龍の作品ほど文学的ではないため、後世に残る作品になるかどうかは疑問。
2024/01/03
耳クソ
ここにあるのは民俗、詩、風の悪徳、それから爆音と……これらが合わさって覚醒させる現在がそのまま物語になる。覚醒するのはもちろん読者である。
2020/02/17
あかつや
ドラッグに浮かされた頭で書かれたドラッグ体験記。読みながらつくづくみっともないと思った。何がみっともないって、いまを生きるぜイエーイなどというノリでがんがんにキメるくせに、自分が壊れてるのを自覚して怯えたりする。ビビってんなよ、シャブが足らんのじゃないか?。なにが「ドラッグってのは極めて個人的な物語」だよ、麻薬を使うことに理由つけてんなよ。そうやって弁解するのは保身じゃねえか、過去と未来を守ってんじゃないよ、いまを生きろよ一本いっとけよ、と思った。そしてこれはそういうみっともなさをちゃんと描いたいい本だ。
2019/02/23
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