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世界悪女物語 文春文庫 (文春文庫 し 21-4)

世界悪女物語 文春文庫 (文春文庫 し 21-4)

世界悪女物語 文春文庫 (文春文庫 し 21-4)

作家
澁澤龍彦
出版社
文藝春秋
発売日
2003-11-08
ISBN
9784167140052
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世界悪女物語 文春文庫 (文春文庫 し 21-4) / 感想・レビュー

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loanmeadime

素直になりすぎるから月夜の晩にはなれない、と歌われた悪女ですが、自分に素直過ぎても悪女にはなれるのか、と思いました。ただ、そこに権力の維持やら狂気に近い性癖やらがくっつくと大変なことになる、と理解しました。自分の気持ちに素直、という特性の筆頭はメアリ・スチュアートでしょうか、”あの方のために、わたしはそれ以来、名誉をあきらめました”。ロマンチック。ルクレチア・ボルジアとか、マリー・アントワネットとか、むしろ環境に振り回された存在として、同情を含んだ書き方がされているように思います。

2022/06/12

芍薬

もはやスタンダードな悪女となった12人の女性の人生が語られています。何故かたまに歴史上悪女に会いたくなってしまう私。権力と美貌を振りかざし自分の欲望に忠実な様はいっそ小気味よいですが何方とも仲良くは成れなさそうだなぁ。

2012/11/07

ユウユウ

#読了 〝美しいから悪女なのではない。悪女だから美しいのだ。〟

2021/08/09

双海(ふたみ)

本文は勿論のこと、美輪明宏さんの解説がまた好い。「現代は美の受難の時代なんです。経済性、合理性、機能性といったものが幅を利かせて、ロマンティシズムや、叙情性だとか耽美性、頽廃美というものは無用の長物として排除されてしまって、シーラカンスみたいになってしまっているんですよ。」 むべなるかな。

2013/03/23

ふくろう

悪女、といいつつ、澁澤氏は彼女らを愛でているように見える。特に報われぬ愛と情熱に生き、国家よりも自分自身に注力したスコットランド女王メアリーについては、なみなみならぬ情熱を傾けている。女たちのなみなみならぬ狂気と情熱、そこからうまれる破天荒な行動、そしてなにより罪悪感を感じず誇りを持って死んでいった魂について、澁澤氏は驚きと敬意をもって描く。女の心は深く、とろりとした闇のように深い。男は恐れ、迫害するが、それでも闇は毎夜やってきては、男たちを快楽の夢と眠りに誘うのだった。

2014/06/23

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