ひとひらの雪(上) (文春文庫 わ 1-13)
ひとひらの雪(上) (文春文庫 わ 1-13) / 感想・レビュー
ミカママ
なべじゅん追悼週間2作目、再読。読みながら、これだけイラついた作品も珍しい。なべじゅんは、中年男性の夢と欲望を掻き立てるために、この作品(と他多くの作品)を書いたんでしょうが、これはひどすぎる。失楽園のほうが、まだ女性にもある意味公正だったのに対し、これは本当に男のエゴ丸出し。妻子がいながら(作品中では妻の影は皆無)、自分よりはるか年下の女性ふたりと遊んでいる。そしてそのうち一人を、自分より若い男性に寝取られたからと言って、嫉妬に苦しむ・・・うーん。理解できません。理解できないまま、下巻へ。
2014/05/12
はるな
建築家の伊織は、妻と子どもたちとは別居し、部下である笙子と人妻の霞の間で揺れ惑う。 二人の女性を愛して、何かあれば嫉妬して…という伊織の身勝手さにいらっとなる。笙子や霞に対しても。でもそれが恋だよな、とも思ったり。これから伊織たちの関係はどうなっていくのか。
2019/01/08
カーミン
妻子ある建築家の伊織は、部下の笙子と付き合いながらも人妻の霞にも惹かれていく……。二人の全く違うタイプの女性をうまく手玉に取りながらも、どちらを愛しているのかとふたりの女性の狭間で思い悩む。実に男性にとって都合の良いストーリーです。引き続き下巻に行きます。
2014/12/02
AICHAN
『北都物語』や『流氷への旅』等に比べると文章力がグンと上がっている印象を受ける。格調高い、と言ってもいい個所もある。しかし渡辺文学はこのあたりからおかしくなってくる。設定も登場人物も他の作品と大同小異で主人公の心の動きをネチネチと書き込むところも同じだが不倫を絶対的に肯定しはじめる。世のご婦人方が不倫に罪悪感を持たなくなるのではないかと不安になる。結婚してしまえば不倫でしか真実の愛は育まれないという作者の気持ちはわかるけど、みんなが不倫しはじめたらこの社会は暗黒になる。
2011/09/18
Shuji Kumazawa
主人公と同年代の男として読んでいます。上巻を読んだ限り中年男の欲望をそのまま描写されています。経済的に裕福あり、でも心が満たせない男心・・・・下巻へ入ります。
2014/06/30
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