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ミザリー (文春文庫 キ 2-6)

ミザリー (文春文庫 キ 2-6)

ミザリー (文春文庫 キ 2-6)

作家
スティーヴン・キング
矢野浩三郎
出版社
文藝春秋
発売日
1991-02-01
ISBN
9784167148065
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ミザリー (文春文庫 キ 2-6) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

スティーヴン・キングは初読。人気のあるのも納得の1冊だった。なんといってもスリリングな上に、それが圧倒的なスピードの元に展開してゆく。そして、終始一貫して怖い。私たち読者もまた、暴力の前にはなすすべもなく、ポールと共におびえ続けなければならない。人間にとっての根源的な恐怖は、痛みそのものではない。それが行使されるのではないかとする想像こそが恐怖の極点である。なお、作中のポール・シェルダンはキングその人に重なるように読めるところも心憎い演出だ。

2018/03/25

散文の詞

珍しく、あらすじを読んでから読み始めたのだが、脱出できるのかと言うよりも、もっと別のところ(小説を書くこと)に視点が移っていく感じが面白い。 原書を読んだわけではないが、翻訳もうまいのではないかと思う。 ただ、かなりリアルに苦痛が伝わってくる表現は、痛いのが苦手な人を打ちのめすほど。「ああ、アフリカ」です。 まあ、ホラーと言うよりも人間こそが一番怖いものであることを証明する作品かな。 スカッとする結末ではないけど、ある意味満足感があって、穴をうめる感じがいいです。

2020/06/04

扉のこちら側

初読。2015年978冊め。【26/G1000】【第3回G1000必読イベント】怖いと評判の作品でしたが、私としては職業柄問題なし(精神疾患系は平気だけど、ゾンビやモンスターなどの異形系とかゴースト系は怖い)でした。ちょっと視点を変えると、コデインをイメージして作られたノブリルの中毒であるポール視点で語られるこの物語は、どこまで信ぴょう性があるのかな。途中からミザリーだけでなくポールも常態ではなくなりますから。

2015/08/13

はらぺこ

長いけどオモロイ。読み終えると長さが気にならんかったのは最後の方が一気読みやったからと思う。 最初の方はポールが何か行動を起こそうとするたびに残りページが大量に有るので『え~っ、絶対無理やん・・・。残り20~30ページになるまで脱出作戦でも考えとけよ~』と思ってしまう。でも、このポールの行動のおかげでアニーが振り切れて怖さが倍増するんやからしょうがない。 アニーの行為は単純に怖いけど、話が噛み合わないのが一番怖かった。

2013/01/19

NAO

異常かつ熱狂的なファンに監禁されてしまう人気作家ポールの恐怖の日々。話の最初の方の、人工呼吸をされているポールが女の口が臭くてたまらないとにかく早く離れてくれと感じている場面が、以後起こる異様な出来事すべての象徴のようで、すごく心に残った。ホラーは嫌いだが、この話は、ただ怖いだけの話ではなく、作家が「作品を書くこと」について深く追及されており、とても面白かった。異様さを増していくアニーが怖くてたまらないのに、『ミザリーの生還』を書かずにはいられなかったポールは、アニーによって、真の作家になれたのだろうか。

2017/08/19

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