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ランゴリアーズ (文春文庫 キ 2-19 FourPastMidnight 1)

ランゴリアーズ (文春文庫 キ 2-19 FourPastMidnight 1)

ランゴリアーズ (文春文庫 キ 2-19 FourPastMidnight 1)

作家
スティーヴン・キング
小尾芙佐
出版社
文藝春秋
発売日
1999-07-09
ISBN
9784167148188
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ランゴリアーズ (文春文庫 キ 2-19 FourPastMidnight 1) / 感想・レビュー

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W-G

20年以上前にNHKでやっていたドラマが面白かった印象の強い『ランゴリアーズ』。そのドラマの方は、当時から賛否あった記憶があるけれども、私は楽しめた派。まったくホラーではなかったけれど笑 あらためて小説を読んでみると、説明不足な部分がかなり多く、ダイナが急に不思議な能力を発揮しても「キングだからそうなるよね~」という以外の納得材料は何もなく、ファンじゃなければ不満を残すかもしれない。ただ、スピード感はあって楽しく読める娯楽作品であることは間違いない。『秘密の窓、秘密の庭』はオマケだと思いましょう。

2024/08/13

Tetchy

本書2編に私は作者の作家としての苦悩と恐怖を感じた。表題作に登場する迫りくる全てを無にしてしまうランゴリアーズはキングの潜在的な恐怖を具現化したもののように思える。それは過去の作家と見なされる忘却だ。一方の「秘密の窓、秘密の庭」は小説家という職業に付きまとう根源的な恐怖を描いている。自分が世に送り出した小説が今まで自分が読んだ他者の小説の影響を潜在意識下で受け、模倣、剽窃したのではないかという恐れだ。彼自身の創作意欲が放つエネルギーがもはや虚構に留まらず、現実世界にまで及んだと感じるほどの凄みがある。

2020/05/18

散文の詞

-ランゴリアーズ- 飛んでいる飛行機の中から乗客が消滅するなんて、映画「トワイライトゾーン」を彷彿とさせます。それが、どうやら答えらしきものが解ってから、急にサスペンス調になって、よいよランゴリアーズが登場。かと思いきや...。こんな終わり方?って感じで、中編という位置づけなのは、そういう意味なんでしょう。 -秘密の窓、秘密の庭- 作家が盗作をしたと付きまとわれる話というか、そういう話だと思っていたら、途中からどうも話が変な方向に向かっていき...。最終的には、作家が結末をつけたということでしょうか?

2022/05/23

honyomuhito

先日キングの飛行機ホラーアンソロジーを読んで、そういえばこれ読んだことなかったなとご本人の飛行機ホラー中編である本作を読むことにした。ん〜嫌いじゃないけどちょっとわかりやすかったなあ。本筋とは関係ないが、心が強くない人が心が強くない人とつがうと、より崩れやすくなる。その意味でスタコラサッサと他の男に逃げた元の嫁の判断は生き物の本能として正しいと、またもやいらんことが印象的であった。

2020/11/26

白のヒメ

人間が死ぬように「世界」にも死にゆく世界があるのだろうか。ひょんな事からある飛行機が、その死にゆく世界へと次元を渡ってしまった。生き残った人間たちは死にゆく世界から逃れ、もといた世界へ戻れるのか。表題作はキング作品にありがちな、サバイバルな内容と裏腹に非常に哲学的な物語。ランゴリアーズは死神の事だろうか。もしくは世界の癌細胞。同時収録の「秘密の窓~」は映画化されているのだとか。映像的な心理サスペンス。既読感があるのは同じような題材のキング作品が他にあるからだろう。ハラハラドキドキ、面白かったです。

2015/10/21

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