KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

新・落窪物語 舞え舞え蝸牛 (文春文庫 た 3-13)

新・落窪物語 舞え舞え蝸牛 (文春文庫 た 3-13)

新・落窪物語 舞え舞え蝸牛 (文春文庫 た 3-13)

作家
田辺聖子
出版社
文藝春秋
発売日
1979-10-25
ISBN
9784167153137
amazonで購入する

新・落窪物語 舞え舞え蝸牛 (文春文庫 た 3-13) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

天の川

お聖さんの古典への造詣の深さ、のびやかな筆致とユーモアが、この物語を優雅かつ親しみやすいものにしている。一夫多妻が常の平安時代。継子いじめにあっている姫を救い出し、愛する女性は生涯一人と誓う美貌の右近の少将は、その時代の女性の望みを具現する存在だったのかも。キリキリと姫のために立ち働く女房の阿漕が利発でとても魅力的だ。又、女心、男心の身勝手さについて、お聖さんのはんなりした解説が文章中にさりげなく入るのも面白い。幸せなひと時をいただきました。

2020/05/19

しゅわ

継母にいじめられる薄幸の姫に当代きっての貴公子が求婚…平安版シンデレラです。先日、氷室版を読んだので、なつかしくなって読みなれた田辺版を本棚の奥から引っ張り出してきました。ひさびさの再読です。原典は復讐編がかなりえげつないですが、田辺版はそのへんがソフトになっていて、キャラにも深みがあり読みやすいですね♪ 古典を勉強している高校生ぐらいにもオススメできる一冊だと思います。いまよむと、ストーリーは関係ないところで「女というものは、自分がたてた計画の上をものみな、走れかし、と思っている。」という一節に苦笑。

2013/06/12

マッピー

以前に同じ作者の『おちくぼ姫』も読んだのに、今度は『新・落窪物語』を読みました。最近ネットのCM動画で流れてくるマンガのあれもこれもが継子いじめの話で、この作品の面白さというのは、結局古今東西を問わないものなんだなあと思います。重々内容をわかっていても、読む手はとまらず、久しぶりに布団の中で時間を忘れて読みました。やっぱり、どんな辛い境遇にあっても見ている人は見ていてくれているという安心感なのかしら。源氏物語のをほうふつさせるエピソードなどもいくつかあり、結局みんなこういうの好きなんじゃん、と思いました。

2024/09/05

miwmiw

落窪物語といえば、継母いじめの話というイメージだったけど、シンデレラストーリーだったんですね。落窪姫と少将よりも、落窪姫に仕える、美人で忠誠心があって有能な、阿漕の存在感がすごい。

2012/03/18

コスヤ

山内さんの「おちくぼ」を読んで、久しぶりに田辺聖子さんのを読みたくなり引っ張り出した。この本「蝸牛」って古本屋さんで買ってその時初めて「かたつむり」って名前だったのかと。ずっと「かぎゅう」って古本屋だと思ってた若かりしころの私まで懐かしく。阿漕の活躍が凄い。継母のいじめも激しい。ときめきもハラハラも胸のすくような仕返しもあり、平安時代に書かれたことに改めて感心します。後書きで、仕返しが酷すぎて和らげているような事を書いていらっしゃるのを読んで、原作はどうなってるのかとても気になりました。

2016/04/04

感想・レビューをもっと見る