ワカタケル大王 下 (文春文庫 く 1-37)
ワカタケル大王 下 (文春文庫 く 1-37) / 感想・レビュー
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*天皇小説・ワカタケル大王(雄略天皇)上下巻*時は西暦460年。倭国は大王允恭を喪い、王家の縁者たちによる血みどろの政権抗争の最中にあった…。この物語は、武力と戦略を以て国家平定を成し遂げたワカタケル大王の波瀾の生涯である!?(紹介文・他より)――さて…本書は戦乱の世を駆け抜けたワカタケル大王こと、雄略天皇(…と、言われている)の物語です。諸説は様々あり、乱世を平定した英雄的な天皇の説もあれば…、残虐無比な大悪天皇の説もある。もちろん真偽は定かでありません。 ⇒続き
2014/03/09
kiiseegen
葛城氏との決戦を経て大王へと上り詰める過程、百済を含む朝鮮半島と大陸との兼ね合い。5世紀の大和の国がいかなる状況にあったか良く把握出来た。この流れで次は6世紀の作品へ・・・。
2019/05/31
rei
下巻に入って物語はもう止まらない。賽はなげられ・・・いや、ワカタケルがなげつけたのだ。あとは勝つか負けるかそれだけ、という緊張感が絶え間なく走り続ける。気付くと一気に読みきっていた。それにしても。多くの者が「権力」を得ることを目的にしている中、ワカタケルは一貫して「こういう国家を作りたい」だからその為に「大王になる」という思考回路で動いている。この考え方ができるリーダーは今の世でも稀有なのではないだろうか。乱暴さや策謀で人を欺いたりなど清廉潔白な英雄ではないが時代が彼を必要としたのも肯けた。
2013/01/18
ひろ
決して人望があった大王ではない。が、この先必要と思うことを冷静に見極めて、猪突猛進する。非道なことも厭わない。ただ、先見の明があり、これが正解と思わせるから、人が着いてくる。日本の中央集権国家の基礎を作った第21代雄略天皇の物語。
2022/10/27
可兒
当時の東アジアの国際性も周りに教えられつつちゃんと見ながら、ワカタケルの国づくりという目標はぶれない。こういう人、今では誰がいるだろうか
2013/09/17
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