碧の墓碑銘 (文春文庫 な 1-9)
碧の墓碑銘 (文春文庫 な 1-9) / 感想・レビュー
ヨーコ・オクダ
製薬会社の営業マンが、自身の出張の経験を活かしながら、公募の文学賞狙いで船旅について執筆。その資料集めで各地を巡っていたところ、謎の女と出会う。偽名で乗船していた彼女。その船から転落死したと思われる男性も偽名で。営業マンに似た男の存在、彼を探している人物とは?その筋へ、中国残留孤児や華僑のネタが絡んできて、サスペンスな雰囲気が濃厚に。第10章で、謎の女からの種明かしの部分で終わっていたら、普通の女流作家風。でも、次のエピローグでグッと現実に引き戻してくれるところが、夏樹センセの別格感を表しているような。
2024/08/17
kaikoma
昭和のミステリーは、暗さと重厚感が有りますね。女流ミステリー作家という言葉が有ったほど、稀有なジャンルだった事が分かります。都会も地方もどこか翳の有る風景が目に浮かびます。500頁近いのが気にならない展開ですが、殆ど登録が無い作品なのですね…。
2021/10/31
如月光子
中国のスパイ物
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