影の鎖 (文春文庫 な 1-16)
影の鎖 (文春文庫 な 1-16) / 感想・レビュー
浅木原
夏樹静子初読み。初期短編集らしい。5編の中では長めの表題作が頭ひとつ抜けた出来。ネタ自体はありふれた××××ものなんだけど、語りの選択によって謎の焦点をずらして隠匿する技術が冴える。他の短めの4編は、短さが足枷になってる感じであんまり感心しない。「殺さないで」の二転三転はもうちょっとタメが欲しいし、「ハプニング殺人事件」はあらすじ読んでるみたいでちょっと。「逡巡傷」はいくらなんでも警察と医者が揃って目が節穴すぎるんじゃないですかねその真相は。さて、ほかに2冊積んであるけどそっちはどうかな。
2015/01/18
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