椅子がこわい: 私の腰痛放浪記 (文春文庫 な 1-24)
椅子がこわい: 私の腰痛放浪記 (文春文庫 な 1-24) / 感想・レビュー
CBF
(★★★★★) 1993年1月から約3年間、原因不明の激しい腰痛と、それに伴う異様な症状や障害に悩まされた著者。心身共に苦しみ抜き、疲れ果て、不治の恐怖に脅かされて、時には死を頭に浮かべた。突然、腰痛に襲われ、三年間あらゆる治療を受けた末に完治した感動の闘病記ー。 人間の心身の不思議さをしみじみと感じた一冊。普通に健康に過ごせてる日常がいかに有難いことか、痛感させられる。 『人間には、自分が知っていると思うことの、何百倍も、何万倍も、知らないことのほうが多いのだ。』
2020/06/30
さなごん
いやあ、面白かった。人間の心って不思議だなあ。
2013/11/09
Mitzz
非常に興味深かった。心因性を強く否定し、エネルギッシュに執筆欲を抱く著者の葛藤と戸惑い。ワーカホリックの持つ潜在的ストレス。心身の苦しみをどう受容するか。作家と個人との二面性にどう折り合いをつけるか。己の葬儀を選ばねばならないその苦しみ。非常に感銘を受けた一冊だった。
2010/07/17
tall_hemlock
読んでいてこっちの腰が痛くなってくるような文章の迫力、お見事でした…随分色々な治療とか怪しげなものとかを遍歴して、最後に正しい治療に辿り着くまでの話。経緯に時代を感じる…でも、今でも、心療内科は広まってはきたけど、本当にちゃんと救いになる治療者に出会うというのは大変だろうなあ。治療遍歴を見ると「これは唸るほど金(と自由になる時間)がないとできなかったことなのでは」という気分にもなったりなど。
2016/04/05
Aki Hamada
どんな治療法も効果がなかった腰痛は実は心因性のものだった。 自分が心因性の疾患にかかるなんて信じられない筆者に、医師がどのように関わって行くか。 後半、心療内科医の平木先生とのダイナミックでドラマティックなやり取りが、私をワクワクさせました。 心と身体がつながっているということを何となく無視しがちというのは、今の時代でも同じだと思います。 15年以上前に書かれたものですが、今でも十分に楽しめる本でした。
2014/01/13
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