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裁判百年史ものがたり (文春文庫 な 1-32)

裁判百年史ものがたり (文春文庫 な 1-32)

裁判百年史ものがたり (文春文庫 な 1-32)

作家
夏樹静子
出版社
文藝春秋
発売日
2012-09-04
ISBN
9784167184322
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裁判百年史ものがたり (文春文庫 な 1-32) / 感想・レビュー

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かっこう

随分前だが、同作者の「量刑」を読んでから裁判に興味を持っていて、その作者の本ということで気になっていた。非常に面白かった。大津事件のような世紀の大事件から離婚裁判まで多種多様な裁判が取り上げられているが、いずれも裁判の歴史においてかかせないものであるとのこと。裁判は、法律にもとづいて決定を下すわけだが、解釈には曖昧な部分があり、量刑も変わるし、有罪・無罪が覆ることもある。当事者にとってはたまったものではないのだが、ドラマがあって面白い。

2023/06/17

ひこうきぐも

図書館で借りる。感動しました。書かれた12の事件は知っていたがその裁判内容に関してはしりませんでした。それをわかりやすくミステリーのように現場から話を起こし裁判内容の説明があり興味をもって読めました。最後の「被害者の会」の章は驚きの連続。昨今凶悪事件が多い、明日は被害者、その家族になるかもしれない。その被害者の人権が政府、裁判所、弁護士からこれほど軽視されているとは思いませんでした。これに対して被害者の会を立ち上げて方々の努力と忍耐に感動しました。

2013/07/09

conegi

だいぶ前に読んだ本だが、なんとなく登録。明治以降に起きた様々な事件の裁判について。本書では裁判を通して、法や人権を守ってきた人々のドラマを見ることが出来る。著者の本業は小説家だけに事件には物語性を持たせて単純に面白い。どれも面白いが、特に大津事件が特に印象に残る。感情論だけで、法を曲げてでも死刑にしようとする勢力に対し、現代の国家として法の遵守を第一に考え、あくまで現行法の範疇で判決を出す。これは誇れる事例だと思う。現代の事件の犯人に対し、感情論だけで死刑と叫ぶ人を見るたび、本書のことを思い出す。

2024/04/21

黒豆

社会に大きな影響を与えた裁判12例の概説書。 事件が有ったことは知っているが時代背景や詳細まで知らなかった事件。興味深く読んだのは、帝銀事件、松川事件、八海事件、永山則夫事件など

2019/06/17

Hiroshi

明治22年に大日本帝国憲法が公布され、近代司法制度が確立された。その後120年間に行われた判決で、特に裁判として意義深く、後の時代にも影響を及ぼした12事件について見ていく本。①大津事件は、明治24年にロシア皇太子を巡査が切りつけたもの。政府は皇族に対する罪の適用を図り、大審院長小島惟謙が普通殺未遂を主張し、司法権の独立、裁判官の独立という近代司法制度が守られるか問題となったもの。②大逆事件は、幸徳秋水ら5名が天皇爆殺の謀議したところ、共同謀議をしていない者も含め12名の死刑が執行された。未だ再審は不可。

2018/10/29

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