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心はあなたのもとに (文春文庫 む 11-6)

心はあなたのもとに (文春文庫 む 11-6)

心はあなたのもとに (文春文庫 む 11-6)

作家
村上龍
出版社
文藝春秋
発売日
2013-08-06
ISBN
9784167190088
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心はあなたのもとに (文春文庫 む 11-6) / 感想・レビュー

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優希

不倫ではあるけれど、純愛そのものにも見えました。数々のメールと、それに対する想いから感じる恋する人の心。形はどうであれ、人を好きになるということは環境などどうでもいいのだろうと思います。突然断ち切られた逢瀬の理由が謎で違和感を感じざるを得ませんでしたが。

2017/05/13

Take@磨穿鉄靴

長かった。平成から令和への連休中に読み終えるつもりがここまでかかってしまった。まず彼女の死ありき。最後はどうなるのか?それを考えながら読む類いの本ではなく既に見えているゴールへ向かって600ページの旅。正直なところ内容については刺さる部分は無かった。同じ事を何度も反復させたりする描写も多く、叩いて潰して引き伸ばして薄めてボリュームを持たせた印象。星新一なら3行で書ける。自分ならこうまとめる。「初老の投資家の三十路の不倫相手が糖尿病で死んだ」これだけ。★★★☆☆

2019/05/08

タックン

投資家で富裕層の50代の男と30代の元風俗嬢の恋の物語。世間的には不倫ではあるが、純愛に近い感じで描かれている。超合理的でスマートな男性像は作家さん自身の等身大の主観で自身そうゆう経験があるのだろうと思われた。 とにかく1型糖尿病の恐ろしさの理解のなさにへきへきした。この病気にかかり何度も入院したら、安易に旅行も外食ましてや飲酒などできなくなるのに・・・。 最後の加奈子がひっそりと亡くなるところは悲しくなった。 ただ、健気に生きる加奈子の姿と(心はあなたのもとに)という言葉だけが救いだった。

2020/10/31

さくゆめ

何か大きな出来事がある訳ではない。親子ほど年の離れた男女が出逢い、死に別れるまでを淡々と綴った物語である。ひたすら長かった。主人公は優れた投資家で、かなりのインテリでもある。と、なるとだ。村上氏お得意の蘊蓄語りが随所で炸裂するのは、もはや避けようがない運命。正直くどい、ごめんそういうのいいから!と何度叫びたくなったことか。だけど、それでも。ついに時系列が冒頭に追い付きラストシーンを読み終えた私は、思いがけず涙していた。そうか、そうだったのか。全てはこの瞬間の為の物語だったのか。最後に一言だけ。純愛でした。

2019/11/25

ヨクト

他の読了者の感想にもあるが、好き嫌いが分かれる内容だと思う。中年男性と1型糖尿病の出会いと別れまでを辿った物語だが、ストーリーというよりは彼らの心情分析がメインであり、その筆力は流石村上龍だと思う。だが、ぼくは本書が嫌いだ。彼らの関係性や考え方、そういったものがぼくを苛立たせる。だか、本を読んで苛立つ。面白くないから苛立つのではなく、面白いけど苛立つ。それは物語としてやはり凄いのではないかと思う。だからぼくは本書が嫌いだけど、また読みたいと思う。

2015/08/13

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