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風の果て (上) (文春文庫) (文春文庫 ふ 1-20)

風の果て (上) (文春文庫) (文春文庫 ふ 1-20)

風の果て (上) (文春文庫) (文春文庫 ふ 1-20)

作家
藤沢周平
出版社
文藝春秋
発売日
1988-01-09
ISBN
9784167192204
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風の果て (上) (文春文庫) (文春文庫 ふ 1-20) / 感想・レビュー

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ミカママ

イベント【海坂藩城下町 第3回読書の集い「冬」】参加作品。藤沢さんのお誕生日に読み始め。道場の同期生5人のたどった人生を行きつ戻りつしながら、ミステリー仕立てのプロットに読まされる。友情、立身出世、そしてほんのり恋心も。一気に下巻へ。https://bookmeter.com/events/4809

2017/12/27

ヴェネツィア

久々に読む藤沢周平。主人公の桑山又左衛門の若きの回想と現在とが交錯しながら物語が展開していく手法。現在では家老職にまで上りつめた桑山だが、元々は軽輩の家の次男坊に生まれた部屋住みの身。若き日の彼の道場仲間の5人の侍たちのその後が回想されていくのだが、それがこうして淡々と語られるほどにそこはかとない哀しみの感情が喚起されてゆく。武士であるということが、すなわち運命的な悲哀を背負うということと同義なのだ。人間存在の"宿命"と、それでも切り開いていこうとする中に開けることもある"運命"を描いたといえるだろうか。

2015/08/26

yoshida

家老である桑山又左衛門にかつての道場仲間から果し状が届く。果し状の理由が分からぬまま、刻限が近付き桑山は自身の過去を回想する。青春期を同じ剣術道場で過ごした武家の仲間五人。上士と下士。家督を継いだ者から、婿入りした者、陰扶持を得る者。それぞれに道は別れてゆく。政争や刺客、また家庭内の波もあわせて時代は流れる。戻ることのない人生の時間を刻みつつ。藤沢周平さんの武家物として円熟の作品だと思う。かつて同門で剣を学んだ仲間同士もそれぞれの人生に歓びや悲哀が待つ。それは現代も変わらぬものであり、読者の心を打つのだ。

2018/02/24

nakanaka

これは面白いよと義父から借りた作品。やっぱり面白いです。物語の構成が素晴らしいのですぐに惹き込まれました。男同士の友情や、大人になるにつれそれぞれの立場が変化して疎遠になっていく様子などが「スタンドバイ・ミー」のようで私好みでした。市之丞と又左衛門がなぜ切り合わなければならないのかが気になって仕方ありません。下巻へ!

2016/09/14

goro@80.7

突然の果し状に驚く又左衛門。心安く剣の修行をした友だがそれぞれの道は距離が出来てしまった。何故だ市之丞?又左衛門が隼太と名乗った時代を顧みながら物語は進む。酒を酌み交わした友も今では政敵となり戻る事は出来ない。どうなる果し合い?と下巻へ突入。

2019/01/23

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