新装版 よろずや平四郎活人剣 (下) (文春文庫) (文春文庫 ふ 1-37)
新装版 よろずや平四郎活人剣 (下) (文春文庫) (文春文庫 ふ 1-37) / 感想・レビュー
matsu04
よろず仲裁の看板を掲げる神名平四郎が市井の人々の揉め事を解決していく連作短編。下巻もまた良い。とても気軽に読める。が、決して軽いだけでなく泣かせるポイントは外さない。懸案の道場も出来、早苗との関係やら何もかもがうまい具合に片付き、めでたしめでたしではあるが、これでお終いというのが実に淋しい。(再読)
2020/06/30
shincha
シビアな政争に巻き込まれる実兄を助ける働きをしたり、市井の庶民たちの困りごとを助けたり、ヒリヒリするような命のやり取りがあったり…。やっぱり藤沢周平さんの作品は、時代小説の宝石箱や~。連作短編集の中に1本の大きな柱があり、江戸末期の武士たちの精神構造や、庶民の生活を垣間見ながら、平四郎の剣の腕を使ったり、知恵を使ったりしながら、生活していく様子が生き生きと描かれている。あ~面白かった!
2022/02/08
ふじさん
水野忠邦の天保の改革で疲弊する江戸の市井の人々の生活が生き生きと描かれており読み応えあり。よろずや稼業と兄監物の手伝いに追われる日々を過ごす平四郎、なかなか先を見通せない人生にも希望の光が。一度は諦めた道場開きが実現、更には元許嫁の早苗が夫と離縁し平四郎の元へ。それぞれの短編には、人の人生模様が描かれ、殺陣のシーンも多く最後まで楽しませて貰った。周平の作品は何度読んで面白い。
2020/11/14
Atsushi
旗本神名家の冷飯食い平四郎が、よろずもめごとの仲裁を生業として八面六臂の活躍をする物語。天保年間の政権争いに巻き込まれた兄を護るため、敵の一味と剣を交えるシーンは迫力満点。また、当時の江戸の町並みや風景が季節の移ろいとともに描かれていて味わい深い。多くの障壁を乗り越えた平四郎と早苗に幸あれ。
2018/10/20
ken_sakura
美味い\( ˆoˆ )/平四郎のようでありたいものだと思った。物語は陽性。可笑しいところが、しっかり笑えるのがとても好き。よろず揉め事仲裁屋、神名(かんな)平四郎の上下24編連作短編集。平四郎の性根が重からず軽からず絶妙。大店の主人が浮気の始末を頼みに来ないかなあ、とボロいことを思いながら、安手の仲裁にも骨を惜しまず走り、世間を感じる平四郎の日々。暇になると鼻毛を抜き始めるのが可笑しかった♪( ´▽`)物語のその後は仲裁屋(寺子屋も)と兼業かな、などと思った(^_^)もっと続きを読みたい、と思った。
2017/01/20
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