新装版 海鳴り (上) (文春文庫) (文春文庫 ふ 1-57)
新装版 海鳴り (上) (文春文庫) (文春文庫 ふ 1-57) / 感想・レビュー
佐々陽太朗(K.Tsubota)
不倫ものか~~と思いながらも、いつしか主人公に思い入れをしてしまう。ダブル不倫を下世話なものにしてしまわないところが藤沢周平たるところ。JW氏とは違うところだ。さてJW氏とは誰でしょう?
2018/02/14
ふじさん
40の坂を過ぎ老いを意識し、自分の行く末を考え始めた紙商新兵衛。心の通じぬ妻、放蕩息子の長男、家は闇の様に暗く冷え冷えとしている。そこに、丸子屋のおかみのおこうと知り合う機会が、彼女との密会を種に脅されることになるが、新兵衛の満たされる心は、おかみのおこうへと傾く。紙屋仲間との関係もうまく行かず、行き詰まる新兵衛、転落への道を歩むのか。
2020/10/19
優希
味わい深い作品でした。40を過ぎた男性の心の機微が丁寧に描かれていると思います。40過ぎてからの商いは順調なのに、家庭は上手くいっていないところに寂しさを感じずにはいられませんでした。暗いトーンなのに心に入ってくるのはこの寂しげな色合いなのでしょうか。心通わぬ妻と放蕩息子。完全に冷えた家庭。新兵衛とおこうの出会いが希望を見せてくれるのでしょうか。商いも邪魔をされるようになり、新兵衛は一体何処に貶められようとしているのか気になります。
2014/09/13
優希
50歳が見えてきているのでしょうね。中年の哀愁を感じます。おいを意識し、商いにより力を入れる新兵衛。これでうまくいけば良いのですが、妻とは心が通じず、息子は放蕩と家庭も冷たい状況というのが何とも言えません。だからこそ人妻・おこうに想いを寄せていくのかもしれないですね。下巻も読みます。
2023/02/11
ach¡
実は私のファーストキス…ぢゃなかったファースト時代小説は海鳴りなのだ♡手元に無かったので再読を兼ね新装版買ってみたvでも、アレぇこんなに身につまされる話だっけかw糟糠の妻だと言いつつ愛想ない古女房に不満が募る男。家庭に安らぎを得られなくなったオッサンの前に現れる憂いをまとった無防備な人妻( ๑´艸` ๑)ひょんなきっかけで運命が交錯する二人…男の不埒な心理をこれでもかと描く、本作のGODなかなか辛辣ゥ♥秘密が秘密を重ねスリリング&ムフフな展開。その甘く危険な薫りに誘われ頁を繰る手が止まらんw一気読み必至ス
2016/01/02
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