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ちょっとピンぼけ (文春文庫)

ちょっとピンぼけ (文春文庫)

ちょっとピンぼけ (文春文庫)

作家
ロバート・キャパ
川添浩史
井上 清一
出版社
文藝春秋
発売日
1979-05-01
ISBN
9784167216016
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ちょっとピンぼけ (文春文庫) / 感想・レビュー

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absinthe

中学校の時、感想文を書いたのを思い出した。ピンキーのエピソード、中学生ながらに、キャパは可哀想と思った。でもこんな生き方をしていたら、妻になろうと思う女性はたまったものではないだろう。爆撃機の照準器のエピソードも面白い。おそらくノルデン光学照準器だったのだろう。

absinthe

【再読】面白かった。中学校の頃に読んだ記憶が強烈だったが、当時の感動が蘇った。写真家とし戦場を駆け回った日々。敵性外国人として身分を半分偽りながらの危険な活動。爆撃照準器の話、地雷原の話、目の前で兵士が死体になった話。アフリカ戦線、ノルマンディー上陸に空挺作戦。そこに居た当事者だけが語れるエピソード。ピンキーとの別れは涙だが。こんな主人では妻は心休まらないだろうし。

2024/04/09

びす男

第二次大戦で活躍したカメラマンの手記が、その実相を活写している■有名なノルマンディー上陸作戦の写真は、ちょっとピンぼけ。「キャパの手はふるえていた」のキャプションもまた、第一線の過酷さを示している■それでも、兵士は朗らかさを失わない。どこか笑えないジョーク、銃後の人々に託す手紙。彼らにとって、戦争は現実そのものなんだと思わされた■「私は戦死する最後の男の写真を撮った。生き残ってゆくものは、死んでゆく彼らをすぐ忘れ去るのだろうか」。キャパの述懐はときどき切ない。戦争を切り取る男の、やりきれない本心だろう。

2018/01/01

ヴェネツィア

再読。"愛した!撮った!散った!"―永遠の戦場カメラマン、キャパの従軍記。ある時は空挺部隊と一緒にパラシュートで降下し、そしてDデイには上陸舟艇で真っ先にノルマンディーに上陸。文字通り波乱万丈の日々を送ったキャパだが、その眼差しは暖かく、どんな時にもユーモアとウイットを失なうことはなかった。そんな彼は1954年、ハノイ南方の戦場で地雷に散った。41年の華々しくも短い生涯だった。なお、表紙はDデイの日の「ちょっとピンぼけ」の写真。「そのとき、キャパの手はふるえていた」。

2012/10/01

aika

「生き残ってゆくものは、死んでゆく彼らをすぐ忘れ去るのであろうか。」戦争の中に生き、戦争の中に死んでいったキャパ。爆撃の中、戦闘機からパラシュートで飛び降りる勇気を持つ彼が語る、兵士との賭け事やお酒、ピンキィとの恋愛話は人間味に溢れています。あまりに残酷な惨状を前し、時には震える手でシャッターを切り、時には写真を撮らなかった彼の素顔を覗いた気分です。初めてキャパの写真を美術館で目にしたとき、戦地で闘う兵士やそこに住む人々の表情が、なぜ心に焼き付いて離れなかったのか、少し分かったような気がします。

2019/03/08

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